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アルプス電気、中国・無錫工場を拡張 ハイエンドスマホ向け需要旺盛

6/6(火) 17:32配信

日刊工業新聞電子版

■特定顧客依存から脱却、製品拡販が結実

 アルプス電気は中国市場で生産体制の構築に注力している。スマートフォン市場が鈍化傾向にあるものの、中国スマホメーカーが台頭し、電子部品の需要が旺盛だ。このため、中国の現地法人「無錫アルプス電子」(江蘇省無錫市)の工場内で新棟建設を進め、2018年2月の竣工(しゅんこう)の予定。一方、スマホ依存からの脱却も進めており、新規事業を見据えた生産体制の構築や顧客の多様化を目指す。

 現在、電子部品業界ではスマホ向け製品が売り上げをけん引しているが、特に存在感を高めているのは中国のスマホメーカーだ。中国メーカーのスマホもハイエンド(高級機種)化が進んでおり、気賀洋一郎アルプス電気取締役は「中国市場の顧客も高級志向になりつつある」と分析する。中国スマホメーカーに供給を行う現地工場もフル稼働が続いているのが現状だ。

 無錫アルプス電子内の新工場棟はそうした状況に伴うもので、総面積は1万7000平方メートル。投資額は約14億円。新工場棟が竣工すると、無錫アルプス電子の工場総面積は現行比1.4倍となる。従業員数は2400人となり、中国の生産拠点としては同社最大クラスとなる。

 無錫工場は、スマホ向け生産の割合が増え、各種スイッチやカメラ用アクチュエーター、タッチパネルを製造している。最近は、中国内でも複数メーカーへ供給することで特定顧客依存から脱却しつつある。気賀取締役は「中国向け製品の拡販が結実している」と強調する。

 また、無錫アルプス電子には研究開発センターがある。今後、ここで現地向けに特化した研究開発を進める。次の柱と位置付けるハプティック(触覚)製品の増強も検討する。