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今週のヤマ場!『ロシア・ゲート』焦点は“捜査対象” トランプ陣営の元外交アドバイザーが証言

6/6(火) 18:30配信

ホウドウキョク

共和党支持者の56%は離脱を支持、パリ協定離脱に意外感なし

パリ協定離脱については、意外感はなかった。
なぜかというと、政治ニュースサイトのPoliticoと、ハーバード大学が共同で行った世論調査(3月から4月にかけて、サンプル数成人2036人)などから予想された行動だったからだ。

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今のアメリカは、支持政党によって政策態度ががらりと違う。
アメリカ全体では62%がパリ協定を支持と答えていて、民主党支持者は87%が、無党派層も61%がパリ協定に留まることを支持。

ところが、共和党支持者の56%はパリ協定『離脱』を支持。残留支持は4割に満たないという状況でトランプ大統領は『離脱』を決断した。

イバンカも説得できず…残留派は会見に姿現さず、大統領への抗議の意思

先週のWeekly Trumpで“残留への頼みはイバンカ氏しかいない”とお伝えしたが、アメリカの論調もそうだった。
イバンカ氏はトランプ大統領の説得を試みたが結局のところ力及ばずだった。いつもは大統領が外国指導者と会ったり、記者会見を行う時はすぐ近くにいて、安倍首相の訪米時も抜群の存在感だったイバンカ氏だが、大統領がホワイトハウスのローズ・ガーデンで『離脱』を表明した際、その場に姿を見せなかった。

イバンカ氏だけでなく、パリ協定残留派とされるクシュナー氏、国務長官のティラーソン氏の姿もなかった。欠席で抗議の意思を示したということだと思う。トランプ大統領の最側近ですら、内部はかなり割れているという観測が流れるのも当然だ。

ヤマ場を迎える『ロシア・ゲート』注目はトランプ陣営元外交アドバイザーの証言

トランプ政権の今後を占う上で、一番の核心とも言える『ロシア・ゲート』が今週、一つの山場を迎える。
6日火曜日にカーター・ページ氏が下院の委員会で証言するよう調整が行われている。
ページ氏は捜査当局ががっちりマークしており、議会でもかなり追及されそうな人。

8日木曜日にはトランプ大統領にクビにされたコミー前FBI長官が上院の情報特別委員会にでてきて証言を予定している。クビになって以降、公の場にでてくるのは初めてだ。コミー氏は一体どんな様子で何を話すのか、大統領の捜査妨害や解任の経緯について核心に迫る発言はあるのか、最大の注目点だ。

一方、トランプ大統領は制度上、コミー前長官の証言を拒否することができる。大統領の行政特権と言われるもので、「前長官の証言は認められない」として議会の要請を拒否することが可能なのだ。行政の機微に触れることを証言であれ資料の形であれ議会に明らかにしない特権といえる。大統領と議会がそれぞれ直接投票で選ばれるアメリカでは、三権の分立がかなり厳密で、そこに大統領の行政特権が認められる根拠があるが、同時に、三権のチェックアンドバランスをどう機能させるかという連立方程式を解く必要もあり、大統領は何でも断れるという訳ではない。慣例や判例によって、行政特権の発動は極めて限定的にしか許されないとされているので、コミー前長官の証言は拒否できないというのが大方の見方だ。しかし、トランプ大統領のことだから何があるか分からない。

これらは議会での動きであり、ムラー特別検察官はFBIのスタッフも含め自分の捜査チームを作り、資料収集、聞き取りなどの捜査を進める。特別検察官の調べは1~2年かかるという相場感がある。今は特別検察官とは別チャネルで、議会が公聴会を開いたりしてロシア・ゲートの調査を行っている。コミー氏とカーター・ページ氏という疑惑の核心を知り得る人物が公の場に出てくるという意味で、山場なのだ。

カーター・ページ氏は、日本ではほとんど知られていないだろうが、トランプ陣営の外交アドバイザーだった人物。メリルリンチのモスクワ所長を2004年から3年間務め、その間にロシアの政財界に幅広く人脈を築いたという。憶測になるが、金を儲けさせることによってネットワークを広げていったのだろう。アメリカに戻ってからもロシア人脈を保ち、そしてトランプの選対に入った。

去年、選挙期間中にもかかわらずFBIが裁判所から『秘密令状』を取って、カーター氏の電話の盗聴など行動確認をしていたという。それを今年4月にワシントンポスト紙がスクープした。カーター氏はトランプ選対のメンバーの時にモスクワを訪れて、プーチンの側近と会談したり、ワシントン駐在のロシア大使と何度も会ったりしたと指摘されている。ロシア・ゲートで名前が挙がっているのは数人だが、カーター氏はそのうちの一人だ。

そんなカーター・ページ氏だが政権入りしておらず、ホワイトハウスにはいない。

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最終更新:6/6(火) 18:30
ホウドウキョク