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「あらゆる差別、禁止する条例を」 川崎市に市民団体が要請

6/6(火) 12:34配信

カナロコ by 神奈川新聞

【時代の正体取材班=石橋 学】市民団体「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」は5日、神奈川県川崎市に人種差別撤廃条例の早期制定を求める申し入れを行った。ヘイトスピーチ解消法施行1年に合わせて4日に開催した市民集会の決議文を手渡し、あらゆる人への差別を禁止する条例を求めた。

 関田寛雄代表(青山学院大名誉教授)は「ヘイトデモが減っても、講演や学習会といった形で人権侵害は陰湿に広がっている。解消法の理念を実効化する条例が必要だ」と強調した。

 市はヘイトスピーチが行われる恐れがある場合、公的施設の使用を不許可にするガイドラインを今秋に策定する。市人権施策推進協議会の提言を受け、人権擁護条例制定に向けた作業も始まっているが、ヘイトデモやインターネットによる人権被害を訴えている在日コリアン3世の崔江以子(チェ・カンイヂャ)さん(43)は「ガイドラインは心強く待ち遠しいが、施設を貸さないだけでは差別はなくならない。差別を禁じる条例ができるまで、私たちは死ね殺せと言われ続けなければならない」と早期の策定を求めた。

 「協議会からは人権全般を幅広く尊重する条例を提言されている。当然、差別の問題も含まれる」と応じた市人権男女・共同参画室の鈴木陽子室長に、崔さんは「すべての人へのあらゆる差別を禁止しないと幅広い人権は守れない」と重ねて訴えた。

 4日の市民集会は約120人が参加。ヘイトスピーチ根絶には「おおもとの差別そのものから絶たなければならない」とし、罰則・制裁措置を伴って人種差別を禁じ、インターネット対策や被害者の相談窓口設置・救済措置の実施などを包括的に盛り込んだ人種差別撤廃条例の早期制定を求める、とした決議文を採択した。