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エジプトとサウジアラビア、カタール航空機を飛行禁止に 断交受け

6/6(火) 13:50配信

BBC News

エジプトとサウジアラビアは、テロ集団を支援し地域の安定を脅かしているとして5日に国交断絶を発表したカタールの航空機を両国の空域で飛行禁止にする。

サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、バーレーンの4カ国は、カタールとの空路、陸路、海路すべての交通を遮断。サウジアラビアの民間航空当局は、カタールの航空機がサウジ国内の空港に着陸したり、サウジ空域を通過するのを禁止した。

エジプトも、カタール発の航空機が空域に入るのを禁止し、6日のグリニッジ標準時(GMT)午前4時(日本時間同午後1時)から両国間の航空便すべてを「追って通告があるまで」停止させる。

バーレーンのガルフ航空やUAEのエティハド航空、エミレーツ航空などは6日から、カタールの首都ドーハ発着のフライトをキャンセルする予定。

フライドバイ航空やエア・アラビアなどの格安航空会社も、ドーハ発着便を取りやめた。

一方、カタール国営のカタール航空はサウジアラビアへの運航を停止。BBCのサイモン・アトキンソン記者はカタール航空にとって大問題になると指摘した。飛行経路の変更が必要になり、一部のフライトの所要時間がより長くなるためだ。

食料輸入でサウジアラビアに依存するカタールでは、食料や水の不足に備える住民たちの姿が見られた。カタールで消費される食料の約4割が、サウジアラビアからトラック輸送されているとみられる。

イランのファルス通信によると、同国の農産物輸出者連合の幹部は、カタール向けの食糧の海上輸出を12時間以内に開始できると語った。

カタールを孤立させる動きはバーレーン、サウジアラビア、UAE3カ国の連携で始まった。3カ国は空路、陸路、海路の交通を断ったほか、すべてのカタール国籍の滞在者や住民に2週間以内の国外退去を命令。自国民のカタールへの渡航を禁止した。

エジプトやイエメン、リビア東部に拠点を置く政府やモルジブも、3カ国に続いてカタールとの断交を発表した。

UAEとエジプトはカタールの外交官らに48時間以内に国外に退去するよう求めている。

サウジアラビアはこれらに加えて、カタールの衛星テレビ局で大きな影響力を持つアルジャジーラの現地事務所を閉鎖させた。

しかし、サウジ国内にある聖地メッカへの年に一度の大巡礼(ハッジ)については、カタール国民の訪問を許可するとしている。

カタールは、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)を含む武装勢力を支援しているとの近隣諸国の非難に反論し、各国の措置は「正当化できない」と述べた。

スーダンの外務省は双方の仲裁を申し出ており、「冷静さと和解を達成するため」だとしている。

米国と緊密な関係を持つ主要なペルシャ湾岸諸国の間に生じた大きな分裂には、湾岸諸国と地域の大国イランとの間で高まる緊張が背景にある。

国交断絶は急な動きだったものの、緊張は何年もの間続いていた。特に緊張が高まったのは最近数週間で、2週間前には、エジプトやサウジアラビア、バーレーン、UAEがアルジャジーラを含むカタール系のニュースサイトを閉鎖。カタールの国営メディアは、タミン・ビン・ハマド・アル・タニ首長の言葉として、サウジアラビアを非難する内容を報じていた。

カタール政府は報道内容を虚偽だとして否定し、「恥ずべきサイバー犯罪」によるものだと主張した。

2014年には、カタールが内政に干渉したとして、サウジアラビアとバーレーン、UAEが同国から大使を数カ月にわたって召還している。

ドナルド・トランプ米大統領はサウジアラビアを先月訪問した際、イスラム教徒が多数を占める各国に対し、過激思想との闘いを主導するよう促したほか、イランが中東地域の不安定化の原因になっていると批判した。

専門家らは、トランプ氏の演説を受け米政権の後押しがあるとみた湾岸諸国が今回の国交断絶の動きに出たのではないかと指摘する。

一方、2022年にサッカーのワールドカップ(W杯)を開催する予定のカタールは、断交について「市民や住民の通常の生活には影響を及ぼさない」としている。

イランやトルコ、米国は和解を呼びかけており、レックス・ティラーソン米国務長官は双方の対話を求めた。

(英語記事 Qatari planes banned from Egyptian and Saudi air space)

(c) BBC News

最終更新:6/6(火) 18:14
BBC News

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