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住宅市場予測で名声得たポールソン氏、投資低調で顧客資産が大幅減少

6/6(火) 1:05配信

Bloomberg

資産家でヘッジファンド運用者のジョン・ポールソン氏を巡る状況が厳しさを増しつつある。

米住宅市場の崩壊を予測した投資でポールソン氏が名声を得てから10年が経つが、ここ数年は金や欧州債、医薬品株など広範な分野で失敗が続き、顧客の引き留めに苦慮している。

2015年末以降だけでも、ヘッジファンド会社ポールソンの資産は損失や顧客の資産引き揚げにより60億ドル(約6630億円)減少した。

直近の規制当局への届け出によれば、この減少により同社が抱える顧客資産は全運用資産100億ドルのうち20億ドルにとどまる。残り80億ドルの大半はポールソン氏の個人資産だ。

個人資産は別として、この顧客資産減少はヘッジファンド業界の大物の一人であるポールソン氏としては顕著な落ち込みだ。10年前には、同氏の主要な運用資産が最終的に自身の個人資産になる可能性が生じるとは多くの人は考えなかっただろう。2011年のピーク時には、同氏の運用資産は380億ドルで、うち半分は外部の投資家の資産だった。

マグラン・キャピタルの創業者、デービッド・タウィル氏は「外部資産の減少が続く中、ポールソン氏に対する疑問は強まりつつある。つまり、なぜファミリーオフィスに転換しないのか、ということだ」としつつ、「だが会社を再び軌道に乗せるためには、ファミリーオフィスへの転換は不可能だろう」と続けた。

だがポールソン氏は反撃の構えを見せている。同氏の考えをよく知る関係者によれば、同氏はポールソンを自らの資産のみを運用する会社に転換する計画はない。同氏は過去2年間に少なくとも3本のファンドを新規に開設。うち1本はロックアップ期間が7年のプライベートエクイティ(PE、未公開株)ファンドだ。ただ届け出によれば、16年末時点での同ファンドの資産はほぼ全て内部の資金となっている。

ポールソンの広報担当は資産減少についてコメントを控えた。

届け出からの算出に基づくと、ポールソンの純資産に占めるポールソン氏と従業員の投資資産の比率は昨年末までに平均で約80%と、15年末の59%から上昇した。

原題:John Paulson Goes From Hot to Not as Most Client Money Vanishes(抜粋)

Miles Weiss, Katherine Burton

最終更新:6/6(火) 1:05
Bloomberg