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富士通、ナレッジインテグレーションを軸に利益率5~6%ゾーンへ

6/7(水) 9:22配信

BCN

富士通、ナレッジインテグレーションを軸に利益率5~6%ゾーンへ

田中達也社長

 富士通の田中達也社長は、6月6日に都内で開催した経営方針説明会で、「ナレッジインテグレーションをビジネスの土俵にしていく」ことを改めて強調した。富士通の持つ業種・業務の専門的なノウハウやナレッジを生かしたシステムインテグレーションに経営資源を集中させることで、営業利益率を現状の3%から5~6%ゾーンに高める。

 富士通は、カーナビなどの開発を手がける富士通テンを売却することから、今年度(2018年3月期)の連結売上高は前年度の4兆5096億円から4兆1000億円に減る見通しを示している。さらにパソコン事業を連結から外す方向で中国レノボと交渉を進めており、これが早い時期にまとまるならば、今年度の売上高がさらに減る可能性がある。

 こうしたなか、富士通はナレッジインテグレーションを軸としたサービスやソリューションビジネスを重点的に伸ばすことで、営業利益率を今年度(18年3月期)から来年度にかけて5~6%台に引き上げ、将来的には10%ゾーンへと拡大させる。

 国内では業種・業務カットで強みを発揮する富士通だが、欧米市場でも同様の強みを発揮できるかは不透明だ。

 将来的には、海外売上高比率50%を掲げている富士通だが、直近の比率を見ると40%(16年3月期)、37%(17年3月期)、今年度は35%の見込みと漸減。欧州ではナレッジインテグレーションで国内同様の競争力を発揮していくための人材のスキル転換や育成に時間がかかっているという。

 海外売上高比率を巡っては、NTTデータが19年3月期に連結売上高2兆円、海外売上高比率50%達成を射程内に入れるなど、富士通を追い上げる。構造改革にあまり時間をかけすぎると、国内外のライバルに差を縮められる危険性が高まるものとみられる。

最終更新:6/7(水) 9:22
BCN