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鳥取市の「児童預かりサービス」は疲れたパパママの強い味方

6/7(水) 6:40配信

ZUU online

鳥取市がモデル事業として試行していた、児童の「短時間一時預かりサービス」が注目を集めました。小さな子どもを平日1日だけというように、一時的に預けられるサービスです。鳥取市はなぜこのようなサービスを実現したのでしょうか。その内容と背景を紹介します。

■平日の日帰り、短時間預かりを実現

少子化、高齢化、さらには若年層の転出者増加など、地方都市はこのような悩みを抱えているところが多いです。こうした状況を打破するためには、仕事と生活、なかでも親が子育てに負担なく向き合える環境づくりが欠かせません。

幼少期の子育てをサポートする施設・制度としては保育サービスがありますが、その多くは年間登録による通年利用が一般的です。しかし、子育て世代は、なにかと急な事態に対処する必要に迫られることが多く、保育サービスにも柔軟な支援体制が求められます。

そこで注目を集めたのが、鳥取市が試行していた「短時間一時預かりサービス」です。このサービスは、家庭での保育が一時的に難しくなった保護者のために、保育園などで一時的に子どもを預かるというものです。

鳥取市で従来から実施している、宿泊ありの「ショートステイ」や、夜間対応の「トワイライトステイ」に加えて、平日の日帰り、短時間預かりを可能にしたサービスです。たとえば週に1日だけ、半日だけ(給食あり・なし)などの預かりが利用できます。

このサービスは、保護者の仕事や病気、出産、冠婚葬祭など、急を要する親の育児ニーズに応えてくれます。加えて、短時間の利用を希望している、あるいは育児にともなう心理的・肉体的負担を減らしたいと感じている子育て世代にとってありがたい制度といえるでしょう。

■「とりっこカード」など、さまざまな支援制度を用意

この他にも鳥取市では、保護者が安心して子育てができるさまざまなサービスを整備しています。例えば以下のようなものです。

● 家庭訪問(こんにちは赤ちゃん事業)
鳥取市で生まれたすべての赤ちゃんに保健師または母子保健推進員が家庭訪問します。

● 子育て支援センター・子育てサークルの紹介
子育ての仲間づくりや、子ども同士の交流ができる支援センター、サークルを紹介します。

● 絵本の読み聞かせ
6ヵ月児健診時、赤ちゃんと保護者に絵本の読み聞かせ体験を提供、絵本のプレゼントも実施しています。

● 5歳児発達相談
軽度の発達障害の特性が明確になりやすい時期である5歳児の親のための相談窓口です。友達と遊べない、落ち着きがない、突然かんしゃくやパニックを起こすなどの特性を理解し、就学などの相談も実施しています。

● 子育て支援カード「とりっこカード」
小学校入学前の子どもを含む三人以上の子どもがいる保護者(妊娠中も該当)に「とりっこカード」を発行します。協賛店舗で割引やポイントなど、さまざまなサービスを受けることができるものです。

■世帯数の増加に対応してサービスを拡充

鳥取市の人口は他の地方都市と同様、2005年の国勢調査人口20万1,740人をピークに、19万747人(2017年2月現在)まで減少しています。その理由は少子化や、市外・県外への流出超過です。

しかし、人口が減少しているのにも関わらず、核家族化や単身世帯の増加により、世帯数は増える一方となっています。人口の減少と世帯数の増加にともない、世帯規模は年を追うごとに縮小し、結果として共働き世帯の子育て負担はますます大きくなってしまいます。

鳥取市としても、人口減少対策にはいち早く取り組んでおり、企業誘致による雇用創出やU・I・Jターンの促進による移住者の増加などに一定の成果は上げてきました。しかし市外転出の流れを押しとどめるまでにはいたらず、今後はより一層充実した生活者支援策が求められています。

児童の「短時間一時預かりサービス」は、試行のモデル事業として、2017年3月31日まで実施していました。期間限定で実験的に行ったものですが、今後も継続的に行っていくことを期待したいところです。一時預かりにいち早く取り組んだ鳥取市の、今後の政策にも注目しましょう。(提供:nezas)

最終更新:6/7(水) 6:40
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