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千聖・岡本真夜 20年頑張り続けて、この世界で活動できているからこそ実現した共演/スペシャル対談2

6/7(水) 16:15配信

エキサイトミュージック

 
■千聖/20th Anniversary Best Album『Can you Rock?!』スペシャル対談(2/2)

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真夜ちゃんの生き方を見ていると、子供にもいい影響を与えていると思う

――オリジナルのアレンジを大切にしながらベストアルバムを作ったということですが、歌う前に何かお願いもされました?

岡本:基本はオリジナルのままというか。

千聖:プロデューサーの重盛(美晴)さんとディレクターのO-JIROが、コーラス録りの2~3日前に、オリジナルに入っている真夜ちゃんのコーラスパートを分析したらしいんですよ。それで本番で歌ってもらった時、コーラスフレーズのAとBが一緒ですねとか、ほんとのBはこのフレーズなのかなとか、ちょっとしたパニックに陥った二人だったらしくて(笑)。真夜ちゃんが「どうですか?」と聞いたら、二人は「……良かったと思います」って1テンポ遅れて返事してるっていう(笑)。

岡本:ブースのガラス越しに、なんとなくワチャワチャしているなってのを感じながらも(笑)、楽しんで歌ってましたよ。

千聖:いや、ほんとに申し訳なくて。その後もおおらかな気持ちで待っていただいて。そしてなぜか当日、真夜ちゃんが着てたのが黒い洋服で、全員、真っ黒い格好(笑)。

岡本:まるで同じバンドのメンバーみたいになっちゃって(笑)。

千聖:真夜ちゃんは普段はフワッとした柔らかい雰囲気なんだけど、歌となるとテキパキやる感じ。コーラスやってもらっていても、「今のはいいですね」と言うと、「はい、じゃあ次へ行きます」って。ある種、男らしさを感じましたよ。こっちはマゴマゴしてたっていうのに。「falling over you」にはコーラスパートが意外に多いんで。

岡本:けっこうありますね。

千聖:歌の地ハモとか、ものすごい完璧ぶりで。プロデューサーが「本物の歌手ってのは、ああいうもんなんだな」って人の顔を見ながら言うなって話で(笑)。

岡本:そんな(笑)。

千聖:トラックダウンしたのを聴いて、これだと思って。

岡本:20年超えて、もう一度、こうやって仕上がった曲を聴いた時、私もウルッと来ちゃって。感動でしたね。それってお互いがこの20年頑張り続けて、この世界で活動できているからこそ実現したことだし。そういういろんな思いも湧き上がってきて感動しました。4~5年なら普通に現実味もあるけど、20年ってすごいじゃないですか。

千聖:20年前のものを真夜ちゃんが歌ってくれるかどうかで、全てが変わるじゃないですか。やってもらっても、もし違ったりとか、受け手がどう思うのかとか。ところが綺麗にこんなに合うのが、僕は奇跡に近いと思ったので。真夜ちゃんの言うように、20年ぶりというのもすごいことだし、お互いにガンガン活動しているっていうのもね。

――自分のモチベーションを高める秘訣はありますか? イカを食べる以外に。

千聖:最後の一言は余計だ(笑)。

岡本:たしかに大変な世界だなというのは昔から思ってますし、毎年、自分に対して落ち込んだりというのもやっぱりあるものなんですよ。でも今現在の私のモチベーションは、やっぱり息子に対してカッコいいお母さんでありたいな、頑張っている姿を見せたいなっていうところですね。今、高2なんですけど、進路がここからどうなのかという時期なので、私も頑張っている姿を見せないと。

千聖:ラケットが高いって。SNSに書いててね(笑)。息子のためにはママは頑張るんだなと思って。

岡本:息子が学校でテニスラケットが必要って言われて、それが想像以上に高くて。諭吉が飛んで行く~って(笑)。

千聖:書いてあった(笑)。お母さん、頑張るんだなって。イカに続くキャッチーなワードでラケットですよ(笑)。でも息子のために頑張るって、そういう生き方は素晴らしい。カッコいいな。生きていく中でなにをモチベーションにするか、けっこう難しいところなんですよね。とくにクリエイティブな人とか表現する人とか。

岡本:今はなにがモチベーションになってますか?

千聖:僕ですか? これも急に現実味たっぷりだけど、スタッフを食わせていかないといけないじゃないですか(笑)。でも20年前とは違って、今は自分達で何事も決められるじゃないですか。20年前当時はまだ右も左も分からないことだらけだったし、それでも大きい市場に出て行くから、すごく大勢の人に助けてもらわなきゃいけなかったし。今はその市場に出ても、自分達でプロデュースできる。

――常に自分を俯瞰しているんですか?

岡本:多少はそういうところも意識しながらですよね。

千聖:でも最終的に自分の好きなこと、ピアニストとしても活動したいとか、いろいろ夢があったりするわけじゃないですか。それを実現しようとする気持ちと、そう持っていく力がすごくあると思うんですよ。それを何年かかっても実現させるというそのスタンスは、やっぱすごいなと思って。僕も見習わなきゃなって、改めてギターをちゃんと弾かないと(笑)。でも夢を実現させることが、我々の仕事のひとつでもあると思うので。真夜ちゃんの生き方を見ていると、子供にもいい影響を与えていると思う。僕が言うのも何だけど(笑)。まだ会ったことないけど。

岡本:そのうちじゃあ(笑)。

千聖:今回のベストアルバムのタイトルは『Can you Rock?!』なんですけど、真夜ちゃんにはそう尋ねるまでもなく、もうロックなんですよね。

岡本:ああ、でもたまに言われますね。中身がロックだねって。

千聖:ロックできてますよ、とここでは答えてほしい(笑)。

――岡本さんが今回のベストアルバムを聴いて、どうでしょう、シンガーとしての千聖は?

岡本:声が全然変わってないのが、まずすごいなと思いましたね。

千聖:声帯って変わっちゃいますもんね。でも自分では、今回、もっと声に艶がないとダメだなとか悩んでたんですよ。それに「falling over you」は僕にとって初めてのバラードで、キーがちょっと低めなんですよ。下手に歌うとド渋な歌声になっちゃうんですよ(笑)。フランク永井みたいになって。

岡本:そのテイクもちょっと聴いてみたかった(笑)。でも私は千聖くんの声質が好きなんですよ。昔から自分がCDを買うアーティストも、まず声を好きになってからで。

千聖:ありがとうございます。この「falling over you」はタイのチャートで1位になったんですよ。当時、王妃様がX JAPANが好きで、タイのラジオ局の人が日本にリサーチに来ていて、日本のバンドのCDをいろいろ買っていったらしいんです。その中でPENICILLINも注目されていたらしいけど、CDがちょうどなくて、僕のシングル「falling over you」が発売されたばかりで店頭でガンガン並べてあったのを買っていったみたいなんですよ。それをラジオで流したら、ドーンとチャート1位になったらしくて。

岡本:すごいですね。

千聖:曲ってすごいんだな、ひとり歩きするんだなと。それには真夜ちゃんの力もあるんですよ。その曲をまたこうやって一緒にできたってのが、僕としては感動なんですよ。

岡本:メロディが千聖くんの声にすごく合っていると思いますよ。

千聖:でも原曲を作ったときはボツにしようと思ってたんですよ。

岡本:エッ、そんな(笑)。この曲、いいよ。なぜボツ候補なのか。

千聖:うん、周りのスタッフからも止められて。それでコーラスは真夜ちゃんに歌ってもらおうって話がスタッフから出て、僕は「そんな贅沢なことは無理でしょ」と言ったら、真夜ちゃんは当時も快諾してくれて。それがあったからこの「falling over you」が形になったんですよ。やっぱ真夜ちゃん、あのころからロックの精神を持っていたんだなって。

岡本:あっ、そこに戻るんだ(笑)。今後はグッズに“Rock”って書いておこうかな。売れるかな?(笑)

千聖:売れなかったら俺が買い占めますよ(笑)。包み込むような雰囲気やバラードのイメージもあると思うけど、真夜ちゃんはノリのいいポップスも気持ち良く聴かせてくれるし、声質がまたいいんですよね。歌詞のないハミングものでも、ものすごく綺麗に絡むので。一緒にやると、その良さがすごい分かるんですよね。「falling over you」ではそのゾクゾク感もみんなに聴いてほしくて。

岡本:欲を言うと、ライブでコーラス参加したいぐらいなんです。でも一人で三声ハーモニーとかはできないので。

千聖:いや、でもライブもいつか一緒にやってほしい。

岡本:その時はもちろん真っ黒い衣装で、Rockって書いて(笑)。

千聖:そこまで徹底しなくてもいいんだけど(笑)。でもライブやってくれたら、ラケットぐらいは買えるかも(笑)。ピアノとアコースティックギターの組み合わせでアンプラグドでやるのもおもしろいと思うし。

岡本:いいですね。ピアノ練習しとこ!

千聖:こういう広がりやつながりが生まれるのも音楽の良さですよね。ただね、真夜ちゃんが忙しくない時期を狙って、常にSNSで動きをリサーチしますけど(笑)。

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