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バファリン購入で節税? セルフメディケーション税制の穴

6/7(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

〈無尽蔵に税金が戻ってくる方法がある〉――今、ネット上で密かに話題になっている。

 今年1月からスタートした「セルフメディケーション税制」(医療費控除の特例)。薬局や薬店などで購入するスイッチOTC医薬品(医療用から転用された医薬品)の購入代金が年間1万2000円を超えると、その超過分が所得控除で戻ってくるというもの。気になる払戻額は、その人の所得額に応じて決まり、高額所得者ほど戻ってくるお金も多い。

 例えば課税所得「600万円」の人が利用すると、目安として1万2000円を超えた代金の所得税20%+住民税10%の計30%分が戻り、「1000万円」の人なら所得税33%+住民税10%の計43%分が戻ってくる。仕組み自体は医療費控除と同じだ。

 これが本当なら、国が合法的に認めた節税策になる。もし左肩負傷中の稀勢の里が対象の湿布薬「フェイタスZαジクサス」(久光製薬)を馬に食わせるほど買えば、数十万円の払い戻しだって可能というわけだ。対象医薬品は「バファリンプレミアム」(ライオン)などの鎮痛剤、水虫、風邪、虫刺され薬など1500品目以上ある。

「とはいえ、セルフメディケーションの適用範囲は、購入額1万2000円から10万円まで。つまり、8万8000円が上限値となります」(厚労省医政局経済課担当者)

 そりゃそうだろう。無尽蔵なんてうまい話があるわけがない。

 ところが、悪知恵のはたらく人はいるもので、上限が8万8000円だとしても〈友人や知人の力も借りてレシートをかき集めればかなりの払い戻しが期待できる〉という意見が出ている。課税所得600万円の人なら2万6400円、800万円の人なら2万9040円、さらに1000万円なら3万7840円、4000万円超なら4万8400円も戻ってくるのだ(所得控除額によって差)。

 確定申告をする煩わしさや、特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診のいずれかを受けていることが条件になるが、ちょっとした手間で国内旅行代ぐらいは稼げる。

 友人から薬局のレシートを譲り受けたり、極端な話では、ドラッグストアのレジ前に置いてある「不要レシート箱」から店員の目を盗んで拝借する方法もあり得なくはない。

 決してやってはいけないが、今のところ、行政機関がそれをチェックする方法はない。

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