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WWDC2017開催、Appleには珍しく価格訴求のSiri内蔵スピーカー「HomePod」は普及するのか?

6/7(水) 18:10配信

ZUU online

Appleの開発者向けカンファレンス「WWDC2017」が開催され、Siri内蔵スピーカー「HomePod」や高性能「iMac Pro」などが発表された。

■目玉はSiri内蔵スピーカー「HomePod」

音声認識アシスタントSiriを搭載する「HomePod」は、既に先行しているAmazon Echoと同様の製品であり、スピーカーに話しかけることにより聞く音楽を選択したり、「HomeKit」を使って対応家電製品をコントロールしたりできる。「AirPlay2」によりiPadやiPhoneと接続することにより、Siriを利用する感覚と同じ操作で使えるという。またビームフォーミング技術により、部屋のどこからでも自然な形でスピーカーに話しかけることが可能としている。

これだけ見ると、先行している競合他社の製品と大きく性能的に変わる部分は無いが、他の製品が音声認識ユニットとスピーカーの組み合わせで750ドル以上するのに対し、全て内蔵した状態で349ドルという価格を強調しており、歴代のApple製品としては数少ない「価格競争力を前面に押し出した」製品ともいえる。

そもそも既に音声認識スピーカーではGoogleやAmazonが先行しており、巻き返しが図れるか未知数といえそうだ。

■一体型としては破格の高性能「iMac Pro」

「iMac Pro」も新しい製品ラインである。筐体こそ現行のiMacと大差は無いが、CPUにサーバやiMac Proで使われているXEONを搭載し、最大18コアという強力な性能を発揮する。ディスプレイには5Kの27インチRetinaディスプレイを備える。

また最大128GBのメモリ、単精度11TFLOPSという高性能なグラフィックチップRadeon Pro Vega、Apple製品としては初の10ギガビットイーサなどを備え、価格も4999ドルからと一部のプロ向け製品として発表された。

Appleではプロ向け製品として「iMac Pro」を出しているが、円筒形のデザインが足枷となって拡張性が犠牲となっていることをApple自身も認めており、モジュラータイプで拡張性に優れたフラッグシップモデルを開発中という話もある。iMac Proは、それが登場するまでの「つなぎ」とみなすこともできる。

■新型iPad ProとOS類の更新

iPad Proは、新たに10.5インチモデルが登場し、従来までの9.7インチモデルを踏襲する。64GBで6万9800円、256GBが8万800円から(それぞれ税別価格)と、既存のiPad Pro 9.7インチモデルよりも若干値上げされているが、ディスプレーのサイズが大きくなった分の値上がりといってもいいだろう。

MacOSは「High Sierra」にアップデートされ、iOSも11へとアップデートされている。iOS11ではコントロールセンターのUIが一新されており、ユーザによるカスタマイズも可能となっている。

またAR機能が強化されているとしている。iOSはiPhoneとiPadで機能が若干違うものが提供されているが、iOS11ではその差別化がさらに進んでおり、画面分割時にドラッグアンドドロップが使えるなどの改良がされている。またAR(拡張現実)用の開発者用キットが発表され、ARアプリの開発が容易となっている。さらに「High Sierra」でもグラフィック機能がMetal2となりVR(仮想現実)用の開発環境が提供される。

■全体的には目新しいものは無いが、問題は発売時期

今回発表されたもののうち、完全に新しい製品はHomePodだけ(iMac Proも既存筐体の流用と言える)だが、Siriとワイヤレススピーカーという既存の技術を組み合わせたものである。

また今回発表された製品のほとんどが、12月以降の発売となる点である。HomePodやiMac Proは12月の発売予定としており、日本円での価格発表もされていない。「発表後すぐに予約・発売開始」となっているのはiPad Proだけであり、iOSとMacOSは6月末にベータ版公開となる。

AmazonやGoogleなどへの対抗策として強化される部分があり、ARアプリ関連の開発ではHomePodによる新しい市場の開拓や、iOSやMacOSでAR・VRが強化されている。アプリ開発競争に拍車がかかる可能性も高く、引き続き注目が必要である。(ZUU online編集部)

最終更新:6/7(水) 18:10
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