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今さら聞けない「共謀罪」法案をわかりやすく解説

6/7(水) 18:45配信

All About

◆共謀罪とは?その法案の内容を知っていますか?

最近、ニュースでよく耳にする「共謀罪」。賛成派と反対派が議論を戦わせていますが、そもそも共謀罪とはどんな罪なのでしょうか。わかりやすく解説します。

◆「共謀罪」の内容と反対派の意見

「共謀罪」とは、「犯罪組織が犯罪の計画を立てた段階で罪になる」というものです。たとえば、国際テロ集団による爆破、暴力団による殺傷や、いわゆる振り込め詐欺のような組織的犯罪などを実行する前の段階での検挙・処罰することが可能になり、国民の被害を未然に防ぎやすくするための法案です。

さて、そのような法案であればぜひ可決してほしいと多くの人は思うはずです。では、なぜこの法案に対する反対派が多くいるのでしょうか。それは、この「共謀罪」が拡大解釈され、個人の思想や表現が侵害されかねない危険があると考えられているからです。

たとえば、友人や同僚たちと一緒になって特定の人間を陥れようと話し合っているのを耳にした第三者に通報されて逮捕される。また、警察が捜査をするという名目で、私たちを盗聴したり、SNSでのやりとりを監視したりといったように、プライバシーを侵害する可能性もある。ひいては、監視社会になりかねない。そのような意見が少なくありません。

しかし、「共謀罪」は正確には「組織的な犯罪の共謀罪」といい、「組織ぐるみで犯罪計画を立てる」ことが罪になります。ここで言う組織とは国際的テロ集団や暴力団、詐欺などの犯罪集団を指しています。たとえ一般人が集まって悪だくみをしても、共謀罪にはあたりません。一般人は共謀罪の対象外ということになっているわけです。ただし、一般人かどうかを決めるのは政府であり、「誰でも捕まる可能性がある」ということを完全に否定はできません。

また、日本弁護士連合会も「共謀罪」には反対声明を発表しています。日本の現行法には犯罪の準備段階を処罰する法として、すでに殺人予備罪、強盗予備罪などの予備罪というものがあり、人権侵害の恐れがある「共謀罪」を新設する必要はないと主張しているのです。

これに対して法務省は、「組織的な犯罪集団が関与する重大な犯罪には多種多様な犯罪があり、現行の予備罪では適用の範囲外である。たとえば、犯罪組織が行うことが容易に想定できる詐欺罪や人身売買に関する犯罪等については、現行法上、予備罪が設けられておらず、犯罪組織が振り込め詐欺を行うことを計画したり、売春組織が人身売買を計画したりしている場合にも、予備罪で処罰することはできない。そこで、”組織的な犯罪の共謀罪”を新たに設けることが必要である」と説明しています。

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最終更新:6/7(水) 18:45
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