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世界の少女 「7秒ごとに1人強制結婚、2秒ごとに1人出産」 報告書

6/7(水) 15:00配信

The Telegraph

【記者:Radhika Sanghani】
 国際児童支援団体セーブ・ザ・チルドレン(Save the Children)の委託でまとまった報告書「奪われた子ども時代(Stolen Childhoods)」によると、世界には15~19歳で既に結婚している少女が4000万人いるという。

 この新たな報告書は、7秒ごとに1人の少女が強制結婚させられている実態について明らかにした。また毎年1500万人が、18歳の誕生日を迎える前に結婚していることや、2秒ごとに1人の少女が出産している事実にも触れている。

 児童婚がみられる国は少なくない。特にニジェールでは、15~19歳の少女の6割が結婚している。

 児童婚は、少女らが精神の成熟をみないうちに大人、そして母親になることを強要されるという点で、甚大な悪影響を及ぼす恐れがある。

 幼い花嫁は孤独な状況に置かれがちで、自由は制限され、健康や教育、安全に関する権利を剥奪されていることも多い。

 報告書では、14歳の時に10歳年上の夫との結婚を強要されたアフガニスタンの少女マジェラさん(17)が、その胸の内を吐露している。

「医者になりたくて、一生懸命勉強していた」と語ったマジェラさん。「他の女性たちを助けられるようになりたいと思い、貧しい家庭環境でも生活苦に負けないよう、常に学業に専念していた。父が私を結婚させると決めた時は、本当につらかった。でも、だれも声をかけてくれなかったし、誰も気にしてくれなかった」と当時を振り返った。

 在学中はクラスで最も成績優秀だったにもかかわらず、結婚と同時に通学を禁じられ、今は夫と義理の両親と小さな家に同居し、奴隷のような扱いを受けているという。

 また彼女はこれまで妊娠しておらず、それを理由に夫から一度ならず暴力を振るわれ、そして数か月以内に出産しなければ別の女性と再婚するとまで言われたと語った。

 そして「私の夢はすべて、永遠についえてしまった。もう生きている気がしない。人は希望や夢がなければ生きていけないのだから」と悲しげに話した。

 アフガニスタンでは、15~19歳の少女の約2割が、結婚または事実婚状態にある。同国で結婚が認められる最低法定年齢は、女子は16歳、男子は18歳だが、関連法の拘束力は限定的でしかない。

 児童婚は心身に壊滅的な影響を引き起こす恐れもある。事実、世界中の思春期の少女の死因として2番目に多いのが、出産に伴う合併症だ。

 強制的な結婚や就労、健康不良、残虐な暴力行為や紛争といった理由で、少なくとも世界の児童7億人が、子ども時代を早々に断ち切られてしまっている。

 英国のセーブ・ザ・チルドレンのケビン・ワトキンス(Kevin Watkins)CEOは、「戦時下で育ったり、暴力組織の標的にされたり、病気で苦しんだり、命を落としたりする子どもたちは厳しい差別にさらされ、子どもらしさを成すあらゆるものを奪われている。2017年になっても依然、世界中で何百万人もの子どもたちに安全に暮らし、学び、育ち、遊ぶ権利が与えられていない現状は容認できない。われわれは改善していかなければならないし、改善していけるはずだ」と語っている。【翻訳編集】AFPBB News

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最終更新:6/8(木) 11:15
The Telegraph