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ミレニアル魅了する「いい会社」投資 ー マネーゲームの終わりに鎌倉投信が選ぶ株銘柄

6/7(水) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

鎌倉市の鶴岡八幡宮から歩いて10分。閑静な住宅街の路地を行くと、築90年の古民家が見えてくる。東京・丸の内の高層ビルに入居する大手金融機関とは対照的な、鎌倉投信のオフィスだ。

【画像】築90年の古民家をリフォームした鎌倉投信・本社オフィスで、出迎えてくれた鎌田恭幸社長。

リーマンショックが世界の金融市場を襲った2008年に生まれた鎌倉投信が運用する資産残高は、約275億円。顧客数は約1万7000人。顧客の半数は20代から50歳までの個人投資家で、いわゆる「氷河期世代」(1970年~1983年生まれ)やミレニアル世代(1980年半ば~2000年生まれ)が中心だ。

米国の大手資産運用会社ブラックロック(BlackRock)やバンガード(The Vanguard Group)が数百兆円を超える巨大な資産を運用する一方、鎌倉投信が運用する「結い 2101」の資産規模は500億円~1000億円が適正だという。

20年間、アメリカのBGIグループ(Barclays Global Investors)や三井信託で資産運用の道を歩み、金融危機で静まりかえる年の冬に鎌倉投信を始めた鎌田恭幸氏。将来の「お金」に対する不安が多く聞かれる低成長時代の今の日本で、鎌倉投信はどんな投資戦略を掲げて、どんな企業に投資し、そしてどう投資家たちと向きあっているのだろうか? 鎌田社長を訪ねた。

「収益市場主義」の熱狂とリーマンショック

BI JAPAN:なぜ、リーマンショックの2008年に投信会社を?

鎌田社長:リーマンショックは2008年9月頃でしたから、その2カ月後の11月に会社を設立しました。世界の金融市場はリーマンショックによる混乱の真っ只中でしたが、私たちは会社の場所を決め、投資の考え方を決めました。予定を変えようとは考えませんでした。

2000年以降に急速に広がった派生型の金融商品とか、お金の中でお金を生み出すという収益至上主義は決して持続的ではないという肌感覚がありました。

そんな考えが積み重なって、前職を辞めました。サブプライムもそんな派生型金融商品の一つでしたね。本来であれば、投資は、実体のあるものが価値を増やしていかなれば、資産形成は成り立たないですよね。(サブプライム・ローン問題:2007年終わり頃にアメリカで低所得者のための住宅ローンを証券化し、投資を促した後、ローンの不良債権化が拡大。市場ではその価格が下落し、世界的な金融危機を起こした)

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