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《ブラジル》なぎさ会が45周年祝う=旧南銀関係者ら180人集まり=合併時の閉会危機乗り越え

6/7(水) 6:51配信

ニッケイ新聞

 旧南米銀行関係者の懇親団体である「なぎさ会」(伝田英二会長)は3日、サンパウロ市のなぎさ会会館で「45周年記念懇親会」を開催した。野村アウレリオ・サンパウロ市議や宮坂国人財団の西尾ロベルト義弘理事長も参加し、シュラスコや歌謡ショーなどを約180人の参加者が楽しんだ。

 伝田会長は冒頭挨拶で「会員・協力者のおかげで45年も続けることができた」と謝意を示し、「ここに来れば様々な習い事や活動がある。退職後も明るく、楽しくという創設時からの目的を果たせている」と話した。
 来賓の野村アウレリオ市議は「連邦議員であった私の父(故野村丈吾氏)は南銀と関係が深かった。ここでは父の知り合いと会えるので嬉しい」と挨拶した。その他、羽藤ジョージ・サンパウロ州議と息子のジェオルジ聖市議の代理として小園江オリンピオ氏、宮坂国人財団の西尾ロベルト義弘理事長が祝辞を述べた。
 80歳(傘寿)、88歳(米寿)、90歳以上の会員13人の表彰も行なわれ、最高齢の長谷川まさふみさん(96)はしっかりとした足取りで贈呈品を受け取った。
 副会長を務めるカネガエ・エレーナさん(66)は「今日のためにお菓子作りなど3日前から準備に取り掛かった。予想よりたくさん集まった」とほほえんだ。南銀時代の思い出として「66年、15歳から働いていた。自分が一番若かったから周りのみんなに優しくしてもらった」と当時を振り返った。
 「98年に吸収合併されてなくなったとき、なぎさ会もなくそうって話があった」と明かし、「でも『なぎさ』の波のように退職者たちにゆったりと老後を過ごして欲しいという思いがあったから、皆で会費を出し合って存続することにした」と話した。各地にいる南銀関係者に連絡を取り、約800人の支援を得たという。
 現会員数は当時の半分の400人ほど。「一時は会館を拡大してプールを造る話もあったけど、会員は減る一方だから取りやめた。皆が癒される環境を少しでも長く残すことのほうが大事」と語った。5年後の50周年に向けて記念誌作成も検討しているという。
 同会経営審議会会長の松尾治さん(79、福岡県)は59年入行。出向先の旧南米安田保険(現Sompo Seguros)も含めると43年間も勤め上げた。「なぎさ会は当時の同僚の集まり。毎月の懇親会にも参加している。他の団体では人が減って落ち込んでいる中、ここは別。できる限りこのまま続けたい」と希望を語った。
 歌手の宮村はるみさんらによる歌謡ショーやカラオケが行なわれ、終始賑わいを見せた。


オーリャ!

南銀合併時の知られざる歴史

 旧南米安田保険の社長と会長を歴任した松尾治さんは、「南米銀行がスダメリス銀行に吸収合併されるとき、南銀グループの南米安田も一緒に合併されるはずだった」と振り返り、「持ち株比率を上げて吸収合併を回避しようとした。株主に株を売ってもらうよう奔走した」と明かした。
 「グループの中でも保険部門の採算は良かったから、身売りするグループの価値を落とすことになる。南米銀行からもスダメリス銀行からも非難され頭をさげまくったよ」と思い出す。それでも株式買取を強行したのは、「社員を路頭に迷わすわけにはいかない」との思いがあったから。
 結局、合併を免れ、会社は存続した。「今の社員でこのことを知っている人はもういないでしょう」と松尾さんは話す。合併時の混乱の裏には知られざる努力があること痛感した。(陸)

最終更新:6/7(水) 6:51
ニッケイ新聞