ここから本文です

マンションの管理組合や自治会も対象に!個人情報保護法の改正で、対応すべきポイント

6/7(水) 7:16配信

SUUMOジャーナル

マンション管理士の資格を持っている筆者は、東京都マンション管理士会に所属しているのだが、先日、こんなお知らせが届いた。「5月30日から全面施行の『改正個人情報保護法』は、マンションの管理組合も対象になる」。そうなると管理組合では、どんな点に注意したらいいのだろうか。

【今週の住活トピック】
「改正個人情報保護法」施行。中小企業をはじめすべての事業者が適用対象/個人情報保護委員会

■個人情報を取り扱うすべての事業者が「改正個人情報保護法」の適用対象に

「個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)」とは、個人情報を取り扱う事業者に対して個人情報の取り扱い方法を定めた法律だ。この個人情報保護法がほぼ10年ぶりに改正され、2017年5月30日から全面施行されている。

改正法では、事業者側がより積極的に個人情報を活用できるよう、個人情報の定義を明確化し、本人が特定できないよう加工された情報をビッグデータとして利活用できるようにする。その一方で、いわゆる名簿業者への対策(名簿業者の届け出制や不正に持ち出して名簿業者に売る行為利用などを処罰できるように対象とするなど)も盛り込んでいる。

改正法で注目したいのは、「取り扱う個人情報の数が5000人以下である事業者を法規制の対象外」としていた制度を廃止したこと。これによって、企業だけでなく、営利・非営利を問わず個人事業主やNPO法人、自治会、同窓会なども法規制の対象となった。もちろん、マンションの管理組合も対象となるわけだ。

■マンションの管理組合にも求められる、利用目的の特定や、適切な保管

マンションの管理組合には、所有者・入居者のさまざまな個人情報が集まる。管理組合によって違いはあるが、例えば、緊急時の連絡先を記載した組合員名簿、駐車場などを使用する場合の使用申込書、リフォームする際に求められる工事申請書、長期不在届などなど。

では、マンションの管理組合は、実際にどのような点に気を付けたらよいのだろうか?

日本マンション管理士会連合会(日管連)の資料によると、マンションの管理組合が個人情報を集めたり、保管したりするときの基本ルールを次のように紹介している。

「1.取得・利用」については、多くの場合、マンションの管理組合では、利用目的を明確にして個人情報を集めていると思われるので、軽微な見直しで済むだろう。「2.保管」については、管理組合で保管する提出書類や名簿を施錠してしっかり管理したり、古い情報を適切に消去したりする必要がある。

「3.第三者への提供」については、法令に基づく、生命や財産を守る場合、委託先の管理会社に提供する場合などの第三者への個人情報の提供については、本人の同意が不要とされている。これ以外に第三者に提供する事例はそれほど多くないと思うので、これについても大きな問題はないだろう。

課題となるのは、「4.個人情報の開示や訂正」だ。これに関するルールを定めている管理組合は少ないと思うので、個人情報に関する問合せ先を掲示するなどのルールづくりが必要になるかもしれない。

なお、法改正によって新設された「個人情報保護委員会」は、自治会・同窓会向けに「会員名簿を作るときの注意事項(平成29年5月)」を公開している。こちらの情報も参考になるので、目を通しておきたい。

個人情報を適切に正しく取り扱うことについては、難しいと感じる人もいるだろう。管理会社に管理を委託している管理組合が多いので、この機会に個人情報の取り扱い方法を、管理会社と相談しながら見直すことをお勧めしたい。

山本久美子