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イエレン議長のレガシー、雇用で華々しい成果も物価目標は未達続く

6/6(火) 14:27配信

Bloomberg

米金融当局の二つの責務のうち、最大限の雇用の実現ではこれまでに華々しい成果があった一方、2%のインフレ目標は未達の状態が続いている。

米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数の上昇率は、2014年2月のイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長就任以降、平均1.1%と当局の目標を大きく下回っている。1987-2006年のグリーンスパン元議長の任期中は平均2.5%、バーナンキ前議長の8年間の任期中の平均は1.9%だった。

トランプ大統領がイエレン議長を再任しない限り、4年の任期はあと約7カ月を残すこととなり、これまでのような物価トレンドが続けば、イエレン氏は過去30年で当局の目標近くにインフレ率を維持することができなかった唯一の議長となる。

イエレン氏は就任当時、労働市場改善と引き換えに高めのインフレを容認すると目されて「ハト派」に分類されていただけに、そのような結果となれば大いなる皮肉だ。

「驚くべきことだ」と語るドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏は、「われわれはまだインフレ加速を実現できていない。経済学博士号を持つわれわれ全員がこの状況に謙虚にならなければならない」と話した。

13、14両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切ると見受けられる金融当局者も、インフレ動向を注意深く見守っている。ブレイナード、パウエル両理事は先週行った講演でそれぞれ、ゆっくりとした利上げの継続を望むとする一方、物価情勢を注視すると述べていた。

原題:Yellen Legacy-to-Date Sparkles on Jobs But Stumbles on Inflation(抜粋)

Craig Torres

最終更新:6/6(火) 14:27
Bloomberg