ここから本文です

有望な「金鉱脈」は都市から発掘へ-三菱マテが再資源化事業を拡大

6/7(水) 8:09配信

Bloomberg

三菱マテリアルは、廃棄されたパソコンや携帯電話などから金や銀などを取り出して再利用する事業を拡大する。製錬所での電子部品のスクラップを処理する能力を2020年度までに現在と比べて最大で4割超増強することで検討に入った。環境意識の高まりを背景に電子機器などのリサイクル率は世界的に向上しており、原料となるスクラップの発生量が増えていることに対応する。

金属事業カンパニープレジデントの鈴木康信専務執行役員らが、ブルームバーグに対して述べた。

三菱マテリアルのスクラップ処理能力は、直島製錬所(香川県)で年11万トン、小名浜製錬所(福島県)で同3万トンの計14万トンと世界最大。検品やサンプル採取の機能を持ち、欧州での電子部品スクラップの集荷拠点となる新会社をオランダに設立しており、11月に操業予定。これに伴い、両製錬所でそれぞれ1万トン増強し、18年度には処理能力を16万トンに高める。さらに、20年度には最大20万トンまでの拡大を視野に検討を進めている。オランダ新会社の稼働状況を踏まえて最終決定する。

集荷するのは主に電子機器などに使用される基板。金や銀、銅などが使われており、都市鉱山とも呼ばれる。5センチ以内に破砕した廃基板を国内で調達するほか北米やアジア、欧州から輸入。銅地金を製錬する直島と小名浜の両製錬所で2センチ以内に破砕して、銅鉱石とともに炉に投入し、金や銀の地金へと再資源化する。

コスト面で優位に

金属事業カンパニーバイスプレジデント兼製錬部長の佐藤秀哉フェローは「独自の技術によりリサイクル処理に適した炉を持っており、廃基板を直接投入することが可能」と説明。一般的な炉の場合、基板の土台となる絶縁体を溶かす前処理が必要になるが、その工程がほとんど不要のためコスト面で優位となる。

三菱マテリアルによると、廃基板などの電子部品スクラップは16年に世界で70万トン発生した。同社の処理能力14万トンは世界シェアの2割を占める。

1/2ページ

最終更新:6/7(水) 8:09
Bloomberg