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株主総会、来週から本格化 今年は相談役や顧問の役割に焦点

6/9(金) 8:15配信

SankeiBiz

 野村証券によると、今年の集中率は29.7%となる見通しで、データをさかのぼれる1983年以降では初めて30%を切る。前年は32.2%と過去最低をつけたが、企業と投資家の対話促進が求められる中で総会を分散して開く流れは続いており、一段と低下する。

 総会での質疑応答も活発化の兆しがうかがえる。みずほ信託銀行の集計によると、12月期決算の上場企業が対象となる3月開催の総会では、株主の質問がなかった総会の割合は前年比5.3ポイント低下の22.8%だった一方で、6問以上の質問があった総会は15.8ポイント上昇の47.4%に達した。

 今年は、退任したトップ経験者が就くことが多い相談役や顧問の役割にも焦点が当たりそうだ。

 企業での役割がはっきりしないとの指摘や、企業経営に不透明な影響を及ぼす場合があるとの批判があるためだ。

 5月30日に提示された政府の新たな成長戦略の素案には、相談役や顧問について、氏名や役職、業務内容などを開示する制度を東京証券取引所に今夏にも創設し、来年初頭をめどに実施する方針が明記された。

 海外の機関投資家が総会の議案の賛否を決める上で一定の影響力を持つ米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、相談役や顧問などの制度新設に関する定款変更議案には原則、反対するよう勧めている。

 武田薬品工業が28日に開く総会では、原則として相談役や顧問を置かないなどと定款を変える株主提案が出ている。これに対し、武田は「相談役の権限は極めて限定されており、当社の経営に強い影響力を及ぼすことは考えられない」などと提案に反対している。

 また、業績不振や不祥事などで揺れる企業は今年も少なくなく、出席株主とのやり取りが注目される。

最終更新:6/9(金) 8:15
SankeiBiz