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NY市場サマリー(7日)

6/8(木) 6:57配信

ロイター

[7日 ロイター] - <為替> ユーロがドルに対し下落した。欧州中央銀行(ECB)理事会や英総選挙を控えて値動きは不安定だった。

ブルームバーグは、匿名の複数のユーロ圏当局者の話として、ECBが今後3年のインフレ目標を引き下げる方向で調整していると報じた。実際に物価見通しが下方修正されれば、ECBの金融政策は債券市場や外為市場の関係者が見込むよりも緩和的だとのメッセージを発信することになりそうだ。

スコシアバンクのチーフFXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「(インフレ目標の引き下げは)ECB理事会のタカ派メンバーにとって、現在の超緩和的な政策からの早期脱却を強硬に進めるのが極めて難しいことを示唆する」と指摘した。

ユーロはその後、対ドルでの下落幅を縮小。ロイターが関係者の話として、ECBはインフレ目標を引き下げる一方でユーロ圏の経済成長率の見通しをやや上方修正する可能性が高いと報じたことが材料視された。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.06%高の96.698。

<債券> 国債価格は下落。8日に予定されているコミー前連邦捜査局(FBI)長官の証言内容が公表されたものの、予想ほど悪影響が及ぶような内容でないと捉えられ、安心感が広がった。

上院特別情報委員会が公開した証言内容からは、トランプ大統領がコミー氏に対し、ロシアの米大統領選介入疑惑を巡る捜査を中止するよう要請していたことが明らかになった。

市場では新たに衝撃を呼ぶような内容ではないとみなされたものの、アナリストの間からは、コミー氏が証言後に行う質疑応答では何らかのサプライズが飛び出す可能性があるとの声が聞かれた。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ブルーノ・ブライジンハ氏は「市場はコミー氏の証言からより悪い材料が出てくることを織り込んでいた」と指摘。リスクがひとつ解消されたものの、「市場はECB理事会や英総選挙を注視している」と語った。

<株式> 反発して引けた。コミー前FBI長官が8日に行う議会証言の内容が明らかになったが、米大統領選でのトランプ陣営とロシアとの関係について特段新たな事実は含まれていなかったと受け止められ、安心感から買いが優勢となった。

エンパイア・エグゼキューションズのピーター・コスタ社長は「投資家は(コミー氏の証言に)火に油を注ぐような内容がないよう望んでいた」と指摘。「証言内容はそれほどひどいものではなかった」と述べ、トランプ氏がさらに対応を迫られるような具体的な内容はなく、市場に安心感が広がったとした。

与党・保守党のリードが縮小している英総選挙やECBの理事会など、8日に予定されているイベントが引き続き投資家の注目を集めている。

セクター別ではエネルギー株が全般に軟調。米エネルギー省が発表した週間在庫統計で原油在庫が予想外に増加し、原油価格が急落したため。S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は2%近く下落し、同指数を構成する34銘柄のうち32銘柄が下げた。

個別銘柄では、宝飾品の米シグネット・ジュエラーズ<SIG.N>が4%上昇。半面、石油・天然ガス開発のニューフィールド・エクスプロレーション<NFX.N>は7%下げた。

<金先物> 前日に約7カ月ぶりの高値を付けた反動から調整的な売りが出て4営業日ぶりに反落した。

この日はまた、3営業日続伸の後を受けた利益確定の売りが出やすかった上、外国為替市場でドルの対ユーロ相場が朝方に一時上昇したこともドル建てで取引される金相場には圧迫材料となった。ECBが8日の定例理事会で、インフレ見通しを引き下げる用意があるとの報がドル買い・ユーロ売りにつながった。

ただ、コミー前FBI長官に対する議会公聴会などを翌日に控えて警戒感が広がっていることから、安全資産とされる金には買い支えも入り、引き続き約7カ月ぶりの高値水準付近で推移した。

また、同日は英総選挙やECB定例理事会も予定されており、一連の重要イベントを控えて投資家の様子見姿勢ムードも強まった。

<米原油先物> 米国内の原油および石油製品の在庫増加を示す週報が発表されたことを嫌気し、大幅反落した。

米エネルギー情報局(EIA)がこの日午前に発表した2日までの週間石油統計によると、原油在庫は330万バレル増加。市場は350万バレルの減少(ロイター調べ)を見込んでいたほか、前日夕方の米石油協会(API)週報でもこれを上回る取り崩しが示されていたことから、発表直後に失望売りが殺到した。また、EIA週報では、ガソリンとディスティレート(留出油)の大幅な在庫積み増しも明らかになり、相場は47ドル台後半から46ドル近辺に急落。その後も一段安となり、清算値の確定直前には45.65ドルの安値を付けた。

EIAは前日に発表した短期エネルギー見通しの中で、2017年と18年の米産油量予想を上方修正。朝方の相場はこれを材料に軟調に推移していたが、原油、石油製品の足元の在庫増が明らかになったことで、米国内の供給拡大が石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産効果を相殺するとの懸念が一段と強まった。

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最終更新:6/8(木) 6:57
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