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唐津金塊密輸発生1週間 中国密売組織関与か、捜査網逃れ洋上取引 佐賀

6/8(木) 10:12配信

佐賀新聞

主犯格「漁船購入頼まれた」

 唐津市の港に多量の金塊が密輸され、小型船の船長ら9人が関税法違反(無許可輸入)容疑で逮捕された事件で、主犯格とみられる山崎竹助容疑者(66)=青森県むつ市=が親族に「中国人に漁船を買うよう頼まれた」と話していたことが7日、分かった。中国人3人が逮捕されており、捜査当局は中国の密売組織の関与も視野に背後関係を調べている。

 捜査関係者によると、山崎容疑者は親族に、ことし春ごろ「マグロを釣りたいから船を買ってほしいと中国人から頼まれた。自分が漁をするわけではない」と明かしていた。

 船は青森県大間町の漁協に所属していたが、所有者の死亡後、昨年7月に岩手県の船舶販売会社が購入。8月に船長の斎藤靖昭容疑者(49)=長崎県壱岐市=へ売った。

 販売会社の関係者によると、斎藤容疑者は購入時「マグロ漁に使いたい」と説明。だが9~10月に同社が船を修理した際、漁に必要な網を巻き上げる機械が取り外されていたという。

 船は昨年11月、青森県・下北半島沖で座礁事故を起こした。八戸海上保安部によると、斎藤容疑者は「試運転中だった。今後、漁船として登録する」と話していた。

金塊刻印消し闇ルートか

 唐津市鎮西町の名護屋漁港で起きた金塊密輸事件で、容疑者8人が逮捕されて8日で1週間。主犯格とみられる男1人が新たに逮捕され、中国の密売組織が関与した疑いも強まっているが、容疑者の接点や金塊の国内での流通ルートなど全容はまだ見えてこない。

 「あの逮捕は昨日、今日の捜査ではできない。準備はした」。捜査関係者は長期の内偵捜査を続けてきた経過を言葉ににじませた。

 事件は5月31日に起きた。斎藤靖昭容疑者(49)=長崎県壱岐市=ら5人が乗る小型船「第三十六旭丸」(19トン)が積み荷を陸揚げし、待機していた3人が受け取ったところを捜査員が確保。翌6月1日、全員が関税法違反(無許可輸入)容疑で逮捕された。

 事前に海上取引の情報を得ていた海保と警察、税関が合同で捜査をしていた。海上保安庁は、公海上で小型船と別の船が接触したことをレーダーで確認している。洋上で荷を受け渡す「瀬取り」と呼ばれる手口で取引をしたとみている。

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最終更新:6/8(木) 10:12
佐賀新聞