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世界に羽ばたく 和食 日本産 輸出にどうつなぐ 認証が鍵 壁は検疫

6/8(木) 7:02配信

日本農業新聞

 各国が自国の食文化を世界へ発信する食のグローバル化が進む中、自国の料理の認証制度を設けて“お墨付き”を与え食のアイデンティティーを保護する動きが強まっている。日本は和食の料理人の認定制度を展開。イタリアやタイは、料理法に加え自国産食材を使うことも定義し、農産物の輸出拡大も狙う。一方、かつお節や干しシイタケなど独自の食材を使う和食では、食材輸出に検疫などの壁が立ちはだかる。

すし業界では料理人を認証

 和食の海外普及を進める農水省は2016年から、日本料理の知識を習得した外国人シェフを認定するガイドラインを制定した。日本人の料理長や料理人がいる海外の日本食レストランで働く、実務経験者が対象だ。2年程度の経験者に与える「ゴールド」など3段階に分け、国が民間団体を通じて認定する。これまで90人が認定された。

 すしの業界団体「全国すし商生活衛生同業組合連合会(全すし連)」は国に先駆け、10年から海外の職人を対象に「すし知識海外認証制度」を展開。調理技術だけでなく、調理衛生の点で優れた職人を審査し、これまで欧州や米国などで800人を認証した。

生食文化否定 歯止めが重要

 同連によると、海外の推計5万戸のすし店のうち、95%以上が生食文化のない国の出身者が調理しているとみられる。生食調理を理解していない店もあり、業界は「生食を危険とみる国から、日本文化を否定される可能性もある」として、すし精神の継承も視野に認証制度に乗り出した。国際すし知識認証協会の風戸正義代表は「海外での生食否定に歯止めをかけたい」と強調する。

 和食の海外普及には大きな課題もある。日本は和食を通じて日本食材の輸出促進につなげたいと考えているが、日本独自の食材が相手国の検疫を通過するのが容易でないという現実がある。

 15年にイタリアで開かれたミラノ万博では、老舗の和食料理店が現地で和食を振る舞った際、干しシイタケの検疫手続きに予想以上に時間がかかり、現場がひやひやした事例もあった。農水省によると、和食に欠かせないかつお節では、発がん性物質「ベンゾピレン」の含有量が欧州連合(EU)の基準値を超えるとして、一時は外国産が使われたこともある。

 供給量不足で輸出ができないケースもあるなど、食材輸出には課題も多い。

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最終更新:6/8(木) 7:02
日本農業新聞