ここから本文です

遺言で市に1億円寄付 佐倉・被爆者の会元代表山本さん 平和使節団事業に活用へ

6/8(木) 11:00配信

千葉日報オンライン

 2015年11月に81歳で死去した佐倉市原爆被爆者の会(14年に解散)の元代表、山本昌司さんの遺言に従い、遺産の1億913万円が市に寄付された。同市への寄付としては過去最高額といい、市は遺言の趣旨に沿って、市内中学生が原爆被爆地を訪れる平和使節団事業に活用する方針。

 市によると、山本さんは11歳のとき広島市内で被爆。千葉県佐倉市には1981年から住み、東京でIT関係の会社を経営。被爆者の会の代表を務め、市内の被爆者らで定期的に集まり、平和への思いを懇談するなどの活動を重ねていたという。

 96年から始まった平和使節団事業も、開始前に山本さんが市に実施を要望していた。同事業は毎年、中学生の代表を広島や長崎に派遣し、戦争の恐ろしさと平和の尊さを学んでもらう取り組みで、これまでに延べ325人の生徒が被爆地を訪問。昨年度は7月30日から2泊3日の日程で12人が広島を訪れた。

 山本さんは14年7月にも2千万円を市に寄付し、それを原資に同年12月に平和使節団基金が設立された。基金は中学生の旅費や宿泊費、食費などに活用されている。

 市は今回の寄付も全額を基金に繰り入れる方針で、開会中の市議会定例会に補正予算案を提案している。基金残高は現状の約1700万円から大幅に増えることになり、市は「教育委員会や各学校と一緒になって、事業の拡充策を検討していきたい」としている。