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《ブラジル》小切手詐欺多発中=銀行内に内通者の疑い=署名の偽造もさらに精巧に

6/8(木) 7:01配信

ニッケイ新聞

 サンパウロ州で小切手を使った詐欺が頻発しており、警察や銀行が注意を呼びかけていると7日付現地紙が報じた。
 会社員のアンドレオッリさんは、小切手を使った数日後、銀行口座から身に覚えのない2450レアルが引き出されていることに気付いた。「自分では振り出してもいない小切手による払い出しだった」という。
 彼女によると、偽造された小切手は完璧な出来栄えで、署名も、自分でも見分けがつかないほど精巧だったという。
 お金は取り戻せたが、不安は消えない。「犯罪者は身分証明書(RG)の番号も納税者番号(CPF)も知っている。また悪用されるのでは」と語る。
 サンパウロ市警は3月に小切手偽造団9人を逮捕したが、残る6人は取り逃がした。調査によると、詐欺団は、銀行の支払い票を利用して標的を選んでいる。これは銀行内部に情報を漏らしている者がいることを表している。
 詐欺の被害額は1カ月あたり60万レアルにも上り、被害者の中には判事や検事、警部なども含まれている。
 詐欺集団は「芸術家」と呼ばれる署名の偽造職人と結託した上、被害者の電話回線ものっとり、銀行が小切手による払い出しを確認する電話をかけたときも、「払い出しの内容に間違いはない」と答えていた。
 「技術の進歩が、詐欺集団を助けている。彼らはEメールやスマートフォンのアプリなどに詳しくない高齢者などに狙いをつけている」と警察は語る。
 銀行協会連盟は、「銀行は利用者のデータ保護のために年間20億レアルを投資しているが、未だに銀行の保安部門の名を語ってデータを聞き出す〃古典的〃なトリックにかかってしまう人も多い」と嘆いた。

最終更新:6/8(木) 7:01
ニッケイ新聞