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避難誘導システムで東京に事業拠点 岡山・アンテック、五輪建設ラッシュ見込む

6/8(木) 15:50配信

山陽新聞デジタル

 火災検知や陶芸用温度センサー開発・販売のアンテック(岡山県瀬戸内市邑久町豆田)は、火災センサーとLED(発光ダイオード)灯付きの手すりを組み合わせた避難誘導システムの事業拠点を東京都内に開設した。手すりなどを扱う建材メーカーのナカ工業(東京)から設計・施工関連の業務を受託しており、2020年の東京五輪に向けたビルや施設などの建設ラッシュを見据え、受注拡大を図る。

 システムは複数のLED灯(長さ45~105センチ)を下向きに埋め込んだ手すりと、火災センサーなどで構成。センサーが炎を検知すると、火元に近いLED灯から最寄りの出口に向かって順々に点滅し、建物内の人を屋外に導く。

 ナカ工業が国内電機大手と開発。アンテックはセンサー事業で電機大手と取引があったことなどから参画を打診された。

 事業拠点は4月、東京都新宿区にある取引先のオフィスの一角(25平方メートル)を間借りして開設し、技術者1人を配置。システムを導入する建物に合わせ、火災センサーやLED灯、電源などの最適な配置を図面化するほか、点滅パターンなど制御機器のプログラム作業を担当する。受注のピークと見込む19、20年にはパートを含め30人体制とし、年5億円の売り上げを目指す。

 システムの商品名は「スマートガイド」。既に和歌山県の津波避難施設に採用されたほか、関東の自治体庁舎やオフィスビルなどで引き合いがあり、イベント時の観客誘導といった災害以外の用途も想定している。

 末石建二社長は「東京は初の県外拠点。受注に応じて大阪にも開設したい」と話している。

 アンテックは1997年設立、資本金1500万円。売上高1億2千万円(17年4月期見込み)、従業員4人。窯に薪をくべるタイミングや本数を知らせる陶芸用温度計をはじめ、ライターなどの小さな炎でも検知できる高性能センサーを手掛けている。