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痴漢冤罪を描いた映画『それでもボクはやってない』公開から10年、今でも人々の心に刺さる理由

6/8(木) 19:37配信

トレンドニュース(GYAO)

電車内で痴漢を疑われた男が線路に逃走するなど、通常では考えられない行動が報道されるたび、痴漢はれっきとした犯罪であり、それと同じように起こりうる痴漢冤罪(えんざい)のことを考えざるを得ない。それに対する反応からも、社会的に痴漢および痴漢冤罪に対する関心が高いこともわかる。そんな今あらためて見たい映画が、2007年公開の『それでもボクはやってない』(監督:周防正行)だ。

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■「裁判官ならわかってくれると信じていた」

『それでもボクはやってない』は、痴漢冤罪をテーマとした物語。就職活動中の金子徹平(加瀬亮)は、面接に向かう途中の満員電車で、女子学生から痴漢に間違えられて、現行犯逮捕されてしまう。金子が裁判で争う姿を通じて、日本の刑事裁判制度の問題が浮き彫りになっていく――。

金子の言う「裁判官ならわかってくれると信じていた」というセリフは、多くの人々が共感するものではないだろうか。たとえぬれぎぬを着せられたとしても、取り調べや裁判の中で誤解とわかってもらえるはず。漠然とそのような考えを抱いている人間にとって、劇中で飛び出す「無罪というのは検察と警察を否定すること。つまり国家に盾突くことです。無罪判決を書くには大変な勇気と能力がいる」「裁判官は、『被告人にだけは騙(だま)されない』と思っている。恥だからね」といった言葉は大変ショッキングなものだろう。

もちろん綿密なリサーチを重ねて制作しているとはいえ、10年も前に公開された作品であるだけに映画のすべてを鵜呑(うの)みにすることはできない。しかし、『それでもボクはやってない』が、男性にとって生々しい恐怖を感じさせる作品であることは今も昔も変わらない。ネット上では、「電車内で痴漢に間違えられないための方法」を男性向けに指南するサイトがいくつも存在する。日常的に電車、とくに満員電車を利用する男性にとって、痴漢冤罪をかけられるというのは、明日は我が身とも言えるリアルな危険なのだ。

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