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マイナス金利でも銀行の預貸率が低下! その訳は・・・

6/8(木) 16:30配信

東京商工リサーチ

2017年3月期決算 単独決算ベース「銀行114行 預貸率」調査

 2016年2月に日本銀行がマイナス金利を導入し、2017年3月期決算が初の通期決算となった。国内銀行114行の2017年3月期の預貸率は、66.47%(前年同期67.59%)と3月期では調査を開始した2011年以降で最低を記録した。また、預金と貸出金の差額の預貸ギャップは前年同期(244兆円)より19兆円膨らみ、過去最大の263兆円に拡大した。 
 業態別では、マイナス金利導入で「地元密着型金融」を強める地銀・第二地銀の多くが預貸率を上昇させているのに対し、大手銀行では預貸率を下げるケースが目立った。
 預貸率は、預金残高に対する貸出残高の比率で、銀行預金の運用状況を示す経営指標の一つ。一般的に預貸率が100%を下回る状態は、貸出残高を上回って資金に余裕のあることを示す。

※ 2017年3月期の単独決算ベースの預貸率を調査した。 預貸率(%)は、「貸出金÷(預金+譲渡性預金)×100」で算出。「貸出金」は貸借対照表の資産の部から、「預金」と「譲渡性預金」は貸借対照表の負債の部から抽出した。
※ 2012年4月1日に住友信託銀行・中央三井信託銀行・中央三井アセット信託銀行の合併で発足した三井住友信託銀行は、過去データとの比較ができないため調査対象から除外した。

全体の預貸率は66.47%、前年同期より1.12ポイント低下
 銀行114行の2017年3月期の単独決算ベースの預貸率は、66.47%(前年同期67.59%)で、前年同期を1.12ポイント下回った。2011年以降の3月期本決算での預貸率は、2011年が68.59%、12年68.40%、13年68.00%、14年67.90%、15年67.74%、16年67.59%と年々低下し、マイナス金利の導入で注目された17年は、調査を開始した2011年以降で最も低い比率となった。
 114行の2017年3月期の総預金残高は前年同期比4.1%増だったのに対して、総貸出金残高は同2.4%増にとどまった。マイナス金利の導入で、コール市場なども金利が低下し相対的に利回りの高い預金に機関投資家の資金運用がシフトしたことも預金残高の伸びに影響した。

預貸ギャップは263兆円に拡大
 2017年3月期の「預貸ギャップ」(預金+譲渡性預金-貸出金)は、263兆6,597億1,600万円に膨らんだ。貸出金に対する預金の大幅超過が続いている。「預貸ギャップ」の拡大は、マイナス金利の導入後も伸び悩む銀行貸出を反映した格好となった。銀行貸出は、アパートローンを含めた不動産向けや医療・福祉、M&A(合併・買収)向けの増加が目立った。

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