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秦野市が児童館を自治会に無償譲渡

6/8(木) 8:33配信

カナロコ by 神奈川新聞

 秦野市が同市堀西の沼代児童館を地元の沼代自治会連合会に無償譲渡する。同連合会は老朽化した自治会館に替わる施設として活用し、市にとっては維持費が削減できるメリットがある。利用者が少なくなった児童館は新自治会館内で運営を続ける。市は8日に開会する市議会第2回定例会に関連議案を提案する。

 市と同連合会によると、児童館は1999年築で、木造2階建て。2015年度の利用者は9400人で、ピークだった01年度の1万8700人と比べると半減していた。

 市内に16ある児童館は少子化の影響でどこも利用者が減少しており、「中には1日に利用者が3人というところもある」(市公共施設マネジメント課)。そこで、市は14年11月に公共施設再配置計画をまとめ、デイサービスや高齢者のサークル活動などで使われている老人いこいの家とともに児童館15館を自治会に委譲し、自治会館として活用してもらう方針を打ち出した。16年4月に同市鈴張町の老人いこいの家すずはり荘を鈴張自治会に委譲。沼代児童館が2施設目となる。

 沼代自治会連合会が使っている現在の自治会館「沼代会館」は戦時中の1942年築。「老朽化している上、手狭。地震が起きたら、ひとたまりもない」(同連合会)と、建て替えを迫られていた。借地に建てられていたため、代替地を探したものの、手ごろな土地が見つからず、市の児童館無償譲渡に手を挙げた。

 沼代児童館の隣には公園があり、同連合会が災害時の避難場所として利用している。防災倉庫もあることから「移転で、より効率的な災害対応ができる」と喜ぶ。市有地のため土地は市が無償で貸し、建物を譲渡する。児童館は引き続き市が運営しながら、建物の管理は同連合会側が担う。8月中の移転を計画している。

 市の試算では、無償譲渡した場合、今後20年間で約2870万円の支出削減効果が見込めるという。市は「財政も悪化しており、今後も児童館、老人いこいの家の無償譲渡を広げていきたい」としている。