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非武装地帯自生植物園、非武装地帯の植物図鑑を初めて出版

6/8(木) 18:01配信

ハンギョレ新聞

250キロにわたるDMZの植物を初めて集大成した『DMZの植物155マイル』 韓国植物種の55%の2504種が生息…未記録種72種も確認

 非武装地帯(DMZ)にはどれほど多様な植物が生息しているだろうか? 非武装地帯は、朝鮮戦争の砲声が止まって以来、60年以上も人間が足を踏み入れたことがなく、「生態系の宝庫」と呼ばれる。

 西は礼成江(イェソンガン)と京畿道漢江(ハンガン)河口の喬桐島(キョドンド)、東は江原道高城郡(コソングン)明湖里(ミョンホリ)まで250キロ(155マイル)に及ぶ非武装地帯の植物を集大成した『DMZの植物155マイル』が今月7日出版された。停戦協定から64年が過ぎたが、軍事上の理由や地雷などの危険性があるため、250キロメートルに及ぶ鉄柵に沿って非武装地帯の植物を調査し、本にまとめたのは今回が初めてだ。

 同書は非武装地帯(DMZ)自生植物園研究陣(責任研究員シン・ヒョンタク研究士)らが2013年から4年間、毎日のように非武装地帯を出入りしながら、鉄条網の周辺や戦術道路、軍部隊のバラック、哨戒所などを踏査した末に完成した結果だ。江原道楊口郡(ヤンググン)亥安面(ヘアンミョン)にある非武装地帯自生植物園は国立樹木園の分園で、非武装地帯の平和的利用と効率的な保全案を研究するため、昨年10月に公式開園した。シン・ヒョンタク研究士は「南と北の境界なく咲いては散る非武装地帯の植物のように、同書をまとめた私たちの努力が、植物の力で現実の休戦ラインを突き抜ける道になることを願っている」と出版の理由を明らかにした。

 今回の研究で、非武装地帯の植物が157科754属2504種に達するという事実が新たに確認された。これは国家標準植物目録(4497種)の55.6%を占める数値だ。韓国にある植物の半分以上が非武装地帯で生息しているということで、生物多様性が非常に高いという事実が再び立証された。特に、今回の研究を通じて、分断以来約60年間、非武装地帯では確認されなかった未記録種72種が新たに報告され、注目を集めている。チョウセンキバナオウギ(Astragalus koraiensis Y.N.Lee)やノタヌキモ(Utricularia pilosa)、ジョウロウスゲ(Carex capricornis)、サギスゲ (Eriophorum gracile)、エゾノヒメクラマゴケ(Selaginella helvetica (L.) Spring)、コウホネ(Nuphar japonicum)、ジュンサイ(Brasenia schreberi)、キガンピ(キコガンピ、Diplomorpha trichotoma)、トラノオ(Veronica kiusiana Furumi var. diamantiaca (Nakai) Yamazaki)などだ。このうち、希少・絶滅危惧植物であるチョウセンキバナオウギは非武装地帯の中でも自生地が道路周辺にあり、毀損を防ぐ対策が急がれると研究陣は明らかにした。同書は国立樹木園ホームページの研究刊行物の掲示板で電子ブックの形で公開され、誰でも無料で閲覧できる。

 イ・ユミ国立樹木園長は「朝鮮半島の横軸となるDMZ一帯の植物を研究することは、断絶された北朝鮮の植物を予想する一つの方法であり、気候変動とともに北上する韓国植物の北方限界線を測定する重要な尺度だ。同書が朝鮮半島における植物の未来を解釈する道具になることを願っている」と話した。

パク・スヒョク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:6/8(木) 18:01
ハンギョレ新聞