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英総選挙で波乱なら、長期のポンド予想押し上げも-穏健な離脱観測で

6/8(木) 15:05配信

Bloomberg

8日の英総選挙でメイ首相率いる保守党が振るわない結果に終われば、ポンドの先行きには朗報かもしれない。

保守党の優位が弱まるか、絶対多数政党のない議会になった場合、ポンドは当初は下落する可能性があるものの、欧州単一市場へのアクセス維持や移行期間を設ける穏健な欧州連合(EU)離脱の見通しも強まるとみられる。そうなれば選挙を巡る騒動が落ち着いた後にトレーダーの強気を支える理由になり得ると、モルガン・スタンレーや野村インターナショナルのストラテジストは分析する。

モルガン・スタンレーのチーフ・クロスアセット・ストラテジストのアンドルー・シーツ氏は「短期とより長期の反応には根本的な違いがある」と述べ、保守党の優位が予想を下回る場合は「より穏健なEU離脱の確率が高まり、1ポンド=1.30ー1.40ドルのレンジに上昇するシナリオに近づくだろう」と予想した。

メイ首相が4月に総選挙の前倒し実施に突然動いて以来、ポンドはおおむね1.30ドルを下回る水準で推移している。保守党の労働党に対する支持率のリードが20ポイントから1-12ポイントに縮小と、世論調査結果が刻々と変化する中でポンドは不安定な動きを見せている。

両党の支持率接近を受け、絶対多数政党が不在の「ハングパーラメント」の可能性も浮上している。このシナリオでは労働党が連立を組む公算が大きい。労働党のコービン党首はEU離脱を決めた英国民投票の結果を覆すことは目指さないと述べているものの、単一市場アクセスは引き続き優先事項。連立を目指す場合は親欧州の自由民主党やスコットランド民族党と組む可能性が高い。

野村インターナショナルの外為ストラテジスト、ジョーダン・ロチェスター氏は「市場では増税による経済や成長への影響が注目されるだろうが、穏健な英EU離脱のアングルも警戒すべき市場の力かもしれない」と指摘。ポンドは上昇する可能性があるが、「連立を組むのに時間が掛かる場合は、数日を要するだろう」と述べた。

原題:U.K. Vote Shock May Boost Long-Term Pound Outlook on Soft Brexit(抜粋)

John Ainger

最終更新:6/8(木) 15:05
Bloomberg

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