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【特集】食品ロスを減らせ! 広がる企業や消費者の取り組み

6/8(木) 16:00配信

毎日放送

日本で売れ残りや食べ残しなどで捨てられている食品の量は、年間600トンを超えます。これは世界の食糧支援の量の2倍です。いま、この食品ロスを減らそうという取り組みがメーカーや消費者の間で広がりをみせています。

廃棄処分の食品を餌に

トラックで大量に運ばれてくる野菜。山積みになった麺類。製造過程でわずかにグラム数が足りなかったなどの理由で出荷できなかった麺です。

「ドラム缶できょうは8本目くらい。すごい量でしょ」(従業員)

この養豚場では、こうして廃棄処分された食品を回収して豚の餌にしています。

「麺にしても野菜にしても、何でこれが廃棄なんだろうっていうことは毎日のようにある」(村田商店 村田晶香専務)

まだ、食べられる食品が大量に廃棄されている日本。いま、こうした「食品ロス」を減らそうという動きが広がりをみせています。

気象データで生産計画

食品飲料メーカー・ネスレ日本の茨城県にある工場では、少しでもロスをなくそうと経験や勘を頼りに生産計画を立ててきましたが、見込みが外れることも多かったといいます。

「前年度の実績と過去の経験と営業の予測と目算でやっていたが、どうしても外れる場合がある。結果的に過剰在庫になり(製品の)鮮度が落ちてしまう、もしくは欠品してしまうということが続いていた」(ネスレ日本 尾川太志課長)

そこで、ネスレがタッグを組んだのが日本気象協会。気象協会は、蓄積した気象データを企業の生産活動などに生かすサービスを始めたのです。

「気象というのは唯一将来を物理学的に予測できるもの。気象の予測というのはかなり正確なので、過去のペットボトルコーヒー全体の売り上げを5年分ぐらい収集しまして、気象のデータも5年分収集してくる。そして予測式の作成をする」(日本気象協会 中野俊夫プロジェクトリーダー)

“25度超え”がポイント

気象協会は過去5年間の気温の変化と販売数の関係を徹底的に分析。その結果、ひとつの傾向を導き出しました。ペットボトルコーヒーは気温が高いときよりも、気温が大きく上昇傾向をみせるときに最も需要が伸びていました。つまり、消費者が「暑くなった」と感じることがポイントだったのです。

「ゴールデンウィークに一気に気温が上がって30度ぐらいになった場合は、やはりペットボトルコーヒーはたくさん売れます。しかし8月ぐらいに気温が下がってきて30度になった場合というのは、そこまでたくさんは売れない。人間というのは気温に慣れてしまうので、同じ30度であっても売れ行きはかなり違うということを数値化して予測している」(日本気象協会 中野俊夫プロジェクトリーダー)

また分析の結果、気温が25度を超えるかどうかが増産を判断する最も大きなポイントであることがわかりました。

「25度に到達するかしないかがひとつのファクター(要因)。気温が高すぎるとアイスコーヒーよりも炭酸飲料に需要がいくので、25度を超えてなおかつ高すぎないところが一番アイスコーヒーが売れるところ」(ネスレ日本 尾川太志課長)

データを参考にして生産量を決めたところ、去年は過剰な在庫を抱えることも在庫を切らすこともなかったといいます。

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最終更新:7/20(木) 16:50
毎日放送