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天皇陛下譲位可能にする特例法成立 200年ぶり、3年以内に施行

6/10(土) 8:15配信

SankeiBiz

 天皇陛下の譲位を可能にする特例法が9日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。譲位が実現すれば江戸時代後期の光格天皇以来、約200年ぶりとなる。譲位日は特例法の施行日とし、公布から3年を超えない範囲で皇室会議の意見を聴いて決めるとしており、今後政府による検討が本格化する。

 譲位は、明治期に制定された旧皇室典範以降、恣意(しい)的・強制的な譲位を排除するため、現代に至るまで認められてこなかった。昨年8月、陛下がお気持ちを表明されたビデオメッセージを契機にした法整備は、事前に政府と国会が内容をすり合わせるなど異例の経過をたどった。

 特例法は、将来的に強制的な譲位が起こらないように、1条で陛下の譲位に至る事情を説明し、恣意的、強制的なものではないと明確化した。天皇が政治的権能を有しないとする憲法の規定に違反しないよう、陛下のお気持ちに対する国民の共感を踏まえて譲位を実現するとの趣旨も盛り込んだ。

 譲位は陛下一代限りとするが、政府は特例法が将来の譲位の「先例になり得る」との見解を示している。

 天皇陛下の譲位後の呼称は「上皇」、皇后陛下は「上皇后」となる。上皇は再び皇位につく資格や、国事行為を代行する摂政の就任資格を持たない。

 譲位に伴い、皇位継承順位1位となる秋篠宮さまは「皇嗣」とし、呼称は定めない。立場は引き続き秋篠宮家の当主とする。待遇は皇太子と同等とし、「皇嗣職」を新設するほか、皇族費も現行の3倍の9150万円に増額する。

 新天皇の即位に伴い適用される新たな元号は、国民生活への影響を避けるよう検討する。

 特例法を審議した衆参両院の委員会では、皇族減少への対策として、法施行後速やかに「女性宮家の創設等」を検討するよう政府に求める付帯決議がそれぞれ採択された。

 与党の当初案には「女性宮家」の文言はなかったが、民進党の主張を踏まえ、具体的な検討開始の時期を定めない上で盛り込んだ。

最終更新:6/10(土) 8:15
SankeiBiz