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【ドイツ】ドイツの「原子力税」に違憲判決 政府、電力会社に数十億ユーロ返還も

6/9(金) 11:45配信

NNA

 ドイツ連邦憲法裁判所は7日、政府が電力事業者に課す核燃料税を違憲とし、これを無効とする判決を下したことを明らかにした。これを受け、政府は電力各社に計数十億ユーロを返還するよう求められる見通しだ。
 政府は2010年、原子炉の運転延長の承認と引き換えに核燃料税を導入することを決定。2011~2016年の時限措置として、年に2回ほど行われる核燃料棒の交換時に核燃料1グラムにつき145ユーロを徴収した。国内の電力事業者がこの間に納めた核燃料税は総額約63億ユーロに上る。独政府は2011年、福島第1原発事故を受けて方針を変換し、2022年までに国内の全原子力発電所を廃止することを決めたが、核燃料税の課税は継続し、国内電力事業者は二重の負担を強いられることになった。
 独エネルギー最大手エーオンと2位のRWE、3位のEnBWはこれを不服とし、北西部ハンブルクの財政裁判所に政府を共同提訴。同裁判所は核燃料税は違法の可能性が高いとして、憲法裁と欧州司法裁判所(ルクセンブルク)に最終判断を求めた。このうち、欧州司法裁は2015年6月、同税は欧州連合(EU)法に違反しないとの判断を示していた。
 エーオンは総額28億ユーロの納税額に4億5,000ユーロの利子を加えた額の返還を政府に請求しており、RWEとEnBWもそれぞれ総額17億ユーロ、14億ユーロの税金に利子を付けて返金するよう求めている。
 なお、憲法裁は昨年12月、電力事業者は政府が2011年に原発の早期閉鎖命令を下したことをめぐり、政府に損害賠償を請求できるとの判断を下しており、政府にとって今回の判決は2度目の敗北となる。[環境ニュース]

最終更新:6/9(金) 11:45
NNA