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ハーパー乱闘事件の余波…ポージー止めに入らず批判、「全員参戦」常識覆す

6/9(金) 16:56配信

夕刊フジ

 【ダッグアウトの裏側】

 ルールだけでなく選手の意識も変わっている。米大リーグでは、乱闘に全員参戦という常識が覆された。

 日本のスポーツニュースでも映像が流されるほどの大乱闘が起きたのは先月29日(日本時間30日)のジャイアンツ-ナショナルズ。ジ軍の中継ぎ右腕、ハンター・ストリックランド投手の約158キロの直球が、ナ軍のブライス・ハーパー外野手の右腰を直撃。激高した今季のMVP候補はマウンドに突進しながらヘルメットを投げ捨てて殴りかかった。

 筆者だけでなく、米メディアも違和感を覚えたのが、ジ軍のバスター・ポージー捕手が止めに入らなかったことだ。死球で乱闘が起きた際、真っ先に投手を守るのは打者の近くにいる捕手の役目。突進を眺めていたポージーは一部の米メディアから批判された。

 早速、サンフランシスコ・クロニクル紙のジョン・シェイ記者に連絡すると、「あの死球はチームを守るためのものではなかったからね。ポージーがそうだとは断言しないが、死球による報復をバカげた行為だと思う世代が増えている」と解説してくれた。

 大リーグには「暗黙のルール」があり、自軍の主力打者が退場するような死球を受けると、故意死球で報復することがある。だが、シェイ記者によると、ストリックランドは完全な私怨。2014年ナ・リーグ地区シリーズでハーパーに2本塁打され、その後のリアクションで恥をかかされたと恨んでいたという。ちなみに一発を浴びた試合はどちらもジ軍が勝っており、「なぜ今頃と思うよ。何か文句があるなら、直接言いにくればいいのに」と3試合の出場停止処分を受けたハーパーも困惑している。

 ポージーは11年に本塁での接触プレーで選手生命を危ぶまれるほどの大けがを負っている。私怨が原因の乱闘に巻き込まれて再発したくないという気持ちもあっただろう。 (サンケイスポーツ一般スポーツ担当部長・田代学)

最終更新:6/9(金) 16:56
夕刊フジ