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高尾山で視覚障がい者有志が屋外書道 大型和紙に言葉したためる /東京

6/9(金) 14:29配信

みんなの経済新聞ネットワーク

 高尾山で6月4日、視覚障がい者の有志がハイキングを楽しみながら屋外で書道を行う催しが行われた。
(八王子経済新聞)

 東京都盲人福祉協会青年部が主催し、八王子視覚障害者福祉協会の共催で行われた今回の催し。当日は視覚障がい者9人のほか、ヘルパーやサポートなど25人が参加。高尾山薬王院での参拝や自由散策など高尾山でのハイキングを楽しんだ後、ブルーシートを敷いた場所に和紙を置き、思い思いの書をしたためた。

高尾山でのハイキングを楽しむ参加者

 週1回のペースで行われている有志による催し「八王子駅 朝カフェの会」の場で、八王子視覚障害者協会理事の宮川純さんと、19時~22時ごろにかけて高尾山を登り、山頂で書をはじめとしたアートを楽しむイベント「暗闇書道」を行っている「紙匠 雅(みやび)」(立川市)の店主・吉田徳雄さんが出会ったことがきっかけとなった。

 宮川さんは「暗闇書道」をベースにして「日中に同じ企画を視覚障がい者バージョンでできないかと思い付いた」と振り返る。「視覚障がい者の仲間に書道を行ったことがあるかアンケートを採ったところ、数人から目が見えていた頃は本格的に行っていたという話を聞き、開催する価値があると思った」とも。

 実際にどのように書道を行うのかについては試行錯誤を繰り返したという。「紙に細工をして触って文字を分かりやすくした方が良いのか、それとも書いた文字が浮き上がり触った感じで分かりやすくした方がよいのかなど3カ月くらい検討した」。これに対し、今回、講師として参加した吉田さんは「最終的に自分たちがいつもやっている自由な書道をすることにした」と話す。

 当日は縦60センチ、横90センチの大型の和紙と白鳥やサル、イノシシなどの毛で作られた珍筆を使って、参加者が自ら選んだ言葉を書いた。「市内の方が主だったが関心の高さに驚いた。皆さんの顔は満足げに良い顔をしていた。また一緒にイベントを通して交流したい」と吉田さん。

 自らも筆を執ったという宮川さん。「最初は皆さん難しそうとか、はみ出さないかと言いながらも立派な文字を書かれていた。この感覚はわれわれ視覚障がい者特有な感覚ではないかと自分で書いてみて感じた。目が見えなくても、いろいろなことをサポートいただき挑戦する楽しさを改めて感じた」と話し、「書道ハイキングもまた企画したい」と意気込む。

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