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<退位特例法成立>皇位継承へ 人柄にじむ皇太子さま

6/9(金) 20:51配信

毎日新聞

 天皇陛下の退位を実現する特例法が成立し、皇位を継承される皇太子さまにも注目が集まる。公務をこなす一方、趣味の登山や研究活動にも積極的な皇太子さま。温厚でユーモアに富む人柄が、親交のある人々をひきつけている。

 皇太子さまは5歳の時、長野・軽井沢近くの山を天皇陛下に連れられて登って以来、山歩きが好きになった。幼少期のご一家の登山の思い出を山岳雑誌に寄せている。

 <父は山登りの途中、たとえ花のない植物であっても興味を抱いて足を止め、おもむろにリュック・サックから三分冊の分厚い「原色日本植物図鑑」を取り出す。その度に頂上に早く着きたいという私の望みは絶たれるのであった>

 日本山岳会の会員で、これまでに登った山は170あまり。山岳写真家の白籏史朗さん(84)の著書を愛読し、交流もある。白籏さんは「山の話をする時の皇太子さまは天真らんまんな笑顔。山は自由になる時間の少ない皇太子さまが心を解き放てる場所なのだと思う」と話す。

 皇太子さまは学習院大学で日本中世史を専攻し、現在も大学史料館の客員研究員をしている。学生時代には試験監督のアルバイトを経験。問題用紙を配布し、受験票の写真と受験生の顔を照合した思い出を史料館の講座で語ったことがある。

 <張り詰めた会場の雰囲気に圧倒されてしまいました>

 自身を護衛する警察職員が大学の腕章を付けてその場に溶け込み、バイト体験に協力してくれたという逸話も感謝の気持ちとともに明かした。

 歴史研究に加え、近年の研究テーマは水問題。水を通して貧困や環境などを考察し、国内外の治水・防災関連の施設に足を運ぶ。国際会議などで度々、講演してきた。

 研究を通じて交流のある国土交通省OBの広木謙三さん(57)は「穏やかでいてユーモアに富み、場を和ませて相手をリラックスさせてくださる。海外の水の関係者にも皇太子さまのファンは多い」と人柄を語る。研究者としての皇太子さまに実直な姿勢を感じるという。「歴史に学び、今と未来に生かすことを考える姿勢が一貫していて、講演などで語られる内容は説得力がある」【山田奈緒】

最終更新:6/9(金) 21:09
毎日新聞