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安藤ハザマ、領収書改竄の指示認める 不正取得は「調査中」

6/9(金) 20:17配信

産経新聞

 東京電力福島第1原発事故の除染事業をめぐり、準大手ゼネコン「安藤ハザマ」(東京)が領収書を改竄(かいざん)して除染費を不正取得した疑惑。9日に記者会見を開いた同社は領収書改竄の事実を認めた。一方で改竄した理由や背景については「調査中」との回答を繰り返した。腑に落ちない報道陣は2時間近くにわたって質問を繰り返したが、疑惑の解明には至らなかった。

 「最終契約額が決まった後に、つじつまを合わせるために領収書を改竄したとしか思えない」「宿泊人数を水増し請求していたのではないか」-。

 東京都港区赤坂の同社本社で午後3時から始まった会見。同社は「改竄領収書は最終契約額には影響がなかった」と強調し、除染費の不正取得が起きた可能性は低いとの見解を示した。

 安藤ハザマの説明は「最終契約額は、改竄領収書とは無関係であり、適切だ」というものだ。しかし工事関係者によると、最終契約額は受注者側と発注者側が協議して決めるのが一般的という。決定された最終契約額の一部には安藤ハザマ側の意向も反映されているとみられ、金額の妥当性は保証されていない。この点について報道陣から問われ、同社は「最終契約額の妥当性も調査している」と回答せざるを得なかった。

 ほかにも会見で明らかにならなかったことは多い。“意味がない”とする改竄領収書をなぜ作ったのか▽誰の責任・意思で改竄が行われたのか▽宿泊単価は「行政側が決めるので関与できない」とするが、行政側関係者は「安藤ハザマと協議した」と述べており、矛盾する▽行政側に報告した作業員の宿泊数に改竄はなかったのか-などだ。

 同社の説明によると、同社担当者が1次下請けに、宿泊単価と宿泊人数を改竄した領収書の作成を指示。いわき市の除染では宿泊単価が実際の5000円から7500円に、宿泊人数も1万1000人から1万5000人に改竄された。田村市の除染でも宿泊費は5500円に、宿泊人数は5600人から1万人に改竄された。

 同社の聞き取りに対し、改竄を指示した担当者は「軽率な行為だった」と反省しているという。「事実関係の全容を解明し、信頼を回復したい」と強調した野村社長。最終的な調査結果に注目が集まっている。

最終更新:6/9(金) 23:07
産経新聞