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「複業を解禁しなければ人も企業も成長しない」複業全面OKのサイボウズ社長と実践社員の本音対談

6/9(金) 7:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「副業」ではなく「複業」。本業の片手間に小遣い稼ぎをする副業ではなく、複数の仕事をすることで何倍もの成果、成長を達成する。メディアでは「副業」が取りざたされ、政府も副業・兼業を後押しするが、実際に解禁している企業はそれほど多くはない。5月14日に行われた「複業FES 2017」(主催:HARES)で、2012年から複業を解禁しているサイボウズ社長の青野慶久氏と、同社のデジタルビジネスプロデューサーであり農業法人「NKアグリ」にも勤務する中村龍太氏が「なぜ今、『副業解禁』なのか?」というテーマで対談した。聞き手はHARES代表取締役で複業研究家の西村創一朗氏。

【画像】サイボウズの青野社長。複業を禁止する理由はない、という。

禁止する理由がみあたらなかった

ーサイボウズがいち早く複業を解禁した理由を教えてください。

青野慶久(以下、青野) 「解禁した理由」というより「禁止している理由」がみつからなくなった。新入社員がテニスサークルで教えたいと言い一度禁止したのですが、その理由は「その社員の成長のため」。しかし、それは僕らが目指す「働き方の多様化」と矛盾します。一般には情報漏えいを防ぐために複業を禁止する会社が多いようですが、情報漏えいは複業を解禁しなくてもすることがある。過重労働になるのが問題という人もいます。しかし、私が「しろ」と言っているわけではなく、本人が希望してセルフマネジメントの元でするわけです。そう考えると禁止する理由がない。一回思い切ってやってみよう、問題が出てきたらそれをつぶせばいい、それが改善策になる、と解禁しました。

ー中村さんは、サイボウズに入社されるまで複業には縁がなかったそうですね。

中村龍太(以下、龍太) はい。マイクロソフトにいたときは、会社から言われたノルマをどうにかこなすだけ。帰ったらヘトヘトで複業の「ふ」の字もなく、子育ても嫁まかせだったので、こうなったことが不思議です。

ーその後、サイボウズに入社していきなり複業したきっかけは。

龍太 簡単にいえばお金の話。

青野 龍太さんに来てもらいたくて、マイクロソフトで給料がいくらだったか聞いたら僕より高かった(笑)。

龍太 でもサイボウズで働きたかったので、解決策はないか考えて、「他からお金をもらえばいいんだ」って(笑)。

ー大事な話ですよ。お子さんもいらっしゃるわけですし。

龍太 当時、子どもは2人とも大学生でいちばんお金がかかる年でしたし、複業という選択をせざるをえなかったんです。

ー複業禁止だったら転職しなかったかもしれなかった?

龍太 そうですね。別にマイクロソフトをクビになったわけではないので、今でもそこで一生懸命ノルマをこなしている自分がいたかもしれない。

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