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“撃ちたい放題”の北朝鮮情勢、モーリー・ロバートソンが解説!

6/9(金) 15:00配信

TOKYO FM+

高橋みなみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組、6月8日(木)の生放送では、「ベスト3先生」コーナーにジャーナリストのモーリー・ロバートソンさんが登場。今、押さえておきたい北朝鮮の3つのことについて教えてもらいました。

8日午前、北朝鮮が日本海に地対艦巡航ミサイルを数発発射したことが報じられました。これで今年に入り10回目とその挑発行為は続き、今なお緊張状態が続いています。

そんな最近の北朝鮮情勢についてモーリーさんが押さえておきたいこととして挙げたのが、【トランプ政権の影響で核開発へまっしぐら】【北朝鮮の核保有は、中国やロシアにとってはメリットがある】【北朝鮮の核兵器・ミサイル開発に追いつかない日本】の3つ。

アメリカの政権を担うトランプ大統領は、就任前には敏腕の不動産王としてその名を馳せていましたが、こと外交や政治については経験がなく、軍事的なことについても完全に素人だとモーリーさんは話します。

突如、側近を解任するなどトランプ大統領の過激なスタイルはビジネスマン時代から有名ですが、モーリーさんは「政治でこのやり方をするとうまくいかない」ときっぱり。さらに「司法省長官とも仲違いしているという噂があり、もしまた解任するようなことがあると、政権は一気にグダグダに内向きなスパイラルに入るばかりか、北朝鮮にとっては“今だ!”というチャンスになりかねない」と危惧していました。

アメリカにとって計算外だったのは、金正恩委員長が報復攻撃として隣国の韓国・ソウルを火の海にする可能性が高いこと。モーリーさん曰く「(北朝鮮は)自分たちが倒れてもいいから総力を挙げて反撃する構えで、云わばガソリンをかぶってマッチを握っているような感じ」だと例えます。全面戦争するぞと絶えずちらつかせている北朝鮮がもし暴走すれば100万人以上の死者を出す可能性があります。そのため、結局アメリカは攻撃できないだろうと北朝鮮側は踏んでおり、今がチャンスとばかりに核開発に向けまっしぐらな状況だと言います。

そして、これに拍車をかけているのが経済的に後押しを続けてきた中国とロシアの存在だとモーリーさん。中国は北朝鮮との石炭の取引を停止するなど経済制裁を実行に移しているものの、そのマイナスぶんもロシアが肩代わりして補填しているのだとか。

すると、たかみなからは何故支援をし続けるのかと質問が。

アメリカは韓国のTHAADをはじめ、世界各地にミサイル迎撃システムを配備しているのですが、いずれも射程距離にロシアが入っています。それをプーチン大統領が不服としているのだとモーリーさんは解説します。

そして、北朝鮮の核開発が進み、アメリカ本土に届くミサイルが完成するようなことがあれば、「周りの国からの扱いが一気に変わり、対話路線へと傾きます」と予想。「ペーペーで今まで大部屋の楽屋だった芸能人が、ある日急に売れっ子になって個室の大きな楽屋に変わり、お弁当も今半になってスゲーみたいな(笑)」とモーリーさんは、芸能界に例えつつ「核を保有するとそれぐらい格が上がって急に扱いがよくなるんですよ……」と続けます。韓国政府がなだめる方向に傾いているのと同じように、中国、ロシア、アメリカも結局は北朝鮮をなだめる方向に行かざるを得ず、今の強硬な物言いは核開発が進んだ瞬間に劇的に変わるのではと話していました。

こうした一連の北朝鮮の情勢に対し、日本は憲法改正の問題や敵基地反撃能力の保有など、これまで何度も検討してきましたが、「敵基地反撃能力を保有しても意味をなさないところまできていて、今議論してもしょうがない、一周遅れだ」とモーリーさん。そう語る裏には「自滅覚悟で総攻撃を仕掛けてきた場合、すべてを撃ち落とせない。必ず日本のあちこちでテロが起こることになる」からだと言い、「安倍首相の悲願である憲法改正を押し切ったとしてもそのあとに待ち受けていることをあまり認識していないのではないか……、改憲をすればすべてうまくいくと考えるのはナイーブすぎる」と心配の声を挙げていました。

昨今、世界が多極化に向かっていると言われているだけに、たかみなは「平和のバランスというものは、ものすごく繊細なものだったんですね」としみじみ。「私たち国民は一体どうしたら……」と不安の声を漏らすたかみなに対し「まずは世界で何が起きているのかをきちんと知ることが大事。CNNやBBC、ニューヨークタイムスなどは日本語版も出ているので、日本以外の情報ソースからリアルタイムで得ると良い」とモーリーさんはアドバイスしていました。

(TOKYO FMの番組「高橋みなみの『これから、何する?』」2017年6月8日放送より)

最終更新:6/9(金) 15:00
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