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ホークス中田「ラストチャンスのつもりで」7回0封5勝目 中日時代の先輩からの学びを実践

6/9(金) 10:00配信

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク15-0ヤクルト(8日・ヤフオクドーム)

 自分を信じ、中田は真っすぐで攻めた。大量7点のリードで迎えた4回。四球と2本のヒットで2死満塁のピンチを招き、山田と対峙(たいじ)した。カウント1ボールからの144キロは真ん中付近に入ったが、2年連続トリプルスリーのバットを力で押し込んだ。平凡な右飛。自身の連敗脱出へ、視界が開けた。

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 5月13日の楽天戦(熊本)以来26日ぶりの5勝目。「チームに迷惑をかけていた。ラストチャンスのつもりだった」。3戦3敗中の失点は、7、7、4の計18点。通算100勝へカウントダウンに入っている右腕も追い込まれていた。課題は分かっていた。「軸足に体重が乗っていないから、直球に力が伝わらない」

 13年目のベテランは、テーマと真正面から向き合った。自宅では球団から支給されたiPad(アイパッド)で、登板ごとの自分の投球フォームの映像をチェックした。ナイター後も欠かさず、翌朝に遠征を控えていても、睡眠時間を削って、午前2時ごろまで画面の中の自分とにらめっこした。「プロ野球選手という仕事をやっているんだから。苦にはならない」。中日時代に見た先輩たちの“背中”から学んだことだ。通算219勝の山本昌や、同125勝(米球界を含む)の川上憲伸ら竜のエースは登板後、自分の映像に目を凝らしていた。

 ヤクルト打線に元気がなかったとはいえ、7回無失点。大量援護があっても、集中力を切らすことなく、背水の陣と位置付けたマウンドで先発の責任を全うした。開幕投手の和田、武田に続き、千賀まで出場選手登録を外れた日に、現在の1軍先発投手陣で最年長の35歳右腕が踏ん張った。

 「ヒットと四球が同じ数なのは良くない」。被安打は4ながら、4与四球に納得がいかない。「一つ勝ってホッとできる、というものじゃない。やらなくちゃいけないことはまだ多くある」。通算93勝右腕は、松田、柳田と並んでのお立ち台でも反省を口にした。現状に満足しない男だけが、明日の勝利をつかむ。

西日本スポーツ

最終更新:6/9(金) 10:00
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