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「タフな戦いになるが、やるのみ」。ルーマニア代表、汗だくで結束を誓う。

6/9(金) 17:29配信

ラグビーリパブリック(ラグビーマガジン)

 照りつける太陽の下、大男たちはすぐに汗にまみれた。
 6月10日に熊本で日本代表と戦うルーマニア代表が同9日、戦いの舞台となるえがお健康スタジアムで試合前日練習をおこなった。11時15分にグラウンドに出て、しっかり1時間動いた。

ラグビールーマニア代表来日メンバー 写真名鑑

 強力FWを前面に押し出して戦うチームだ。明日先発するFWの前5人は全員110キロ超。今年3月の欧州選手権では、セットプレーに自信を持つジョージア相手にFW戦で上回り、8-7で勝利を収めている。
 ジャパン戦には、そのジョージア戦先発のFW8人のうち7人が変わらず先発する。NO8ミハイ・マコヴェイ主将もそのひとりだ。193センチ、107キロで72キャップを持つリーダーは、過去に2度ジャパンと戦った経験がある。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチが指揮していた2012年と2014年だ。
 ただ、ともにブカレストにてサクラのジャージーを迎え、それぞれ23-34、13-18と敗れた。両試合ともスクラムで上回りながら、はやいテンポとフィットネスにやられた。それだけに明日の戦いに向け、キャプテンは言った。
「まずディフェンス。一人ひとりが自分の仕事を果たすことが大切です。そしてアタックではスペースを突いていく。タフな戦いになるのは間違いありません。明日は(準備してきたことを)やるのみ、です」
 日本までの長旅で到着直後は疲れていたものの、熊本での快適な日々でコンディションが整ってきたという同主将は、ムシ暑さについて「(試合時は)非常に大変だという気がしている」としながらも、「どんな状況でも戦うのが私たちの仕事」と言った。

 同主将もリン・ハウァルズ監督も、欧州予選を突破したならワールドカップで日本と同じプールAに入ることについては「まだ決まっていないこと」と語り、予選突破を決めるまではそこに集中する姿勢を示した。
 しかし、同監督は言った。
「ここに戻ってきたいとは思っています」
 そのためにも、FWに偏ったチーム力を整備したい。指揮官は「プレーの幅を広げたい」と話した。
 特にBKに、海外出身選手を多く入れてローカルプレーヤーたちを刺激している。例えばCTBのポーラ・キニキニラウはトンガ生まれのNZ育ち。NZ国内選手権のオタゴ代表としてプレーしたこともある。2011年からルーマニアのクラブでプレーしており、2015年のワールドカップにも出場した。
「(アイランダーや南アフリカ出身の)彼らは、ルーマニア出身の選手たちにはないものを持っています」(監督談)
 マコヴェイ主将も、「彼らの多くはルーマニアの言葉を覚えようと努力してくれています。私たちもポジティブに受け入れようとしています」と話し、新たなスタイルを作り出す意欲を口にした。

 試合がおこなわれるえがお健康スタジアムのチケット販売は好調で、明日はスタンドの多くがファンで埋まる予定だ。テレビでは試合のCMが頻繁に流され、熊本市内の繁華街にはルーマニアの国旗があちこちに。14時40分キックオフの試合は、きっと大きな声援に包まれる。
 日本代表との一戦を終えた後は、カナダへ向かい、最後はホームにブラジルを迎えて戦うことについてマコヴェイ主将は、「国外に出てこのような試合をおこなえることは私たちにとってとても貴重な経験」と話す。集中力を高めて挑んで来るルーマニアは、ジャパンにとって簡単に勝てる相手ではなさそうだ。