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元保健福祉部長官に懲役2年6カ月…「サムスン賄賂」立証に一歩近づく

6/9(金) 7:24配信

ハンギョレ新聞

ホン・ワンソン基金本部長も2年6カ月の実刑、法廷拘束 “朴槿恵流の政経癒着”を断罪

 裁判所が朴槿恵(パク・クネ)政権の“政経癒着”の代表的事例とされるサムスン物産と第一(チェイル)毛織合併に違法行為が介入したと判断した。裁判所は、国民年金の合併賛成の決定が異常であった点を指摘し、国民の「未来財産」で、大企業総師一家の懐を肥やした高位公職者たちに責任を問うた。

 ソウル中央地裁刑事21部(裁判長のチョ・イヨン)は8日、国民年金がサムスンの合併に賛成するよう保健福祉部公務員らを動かし、職権を乱用した疑い(職権乱用権利行使妨害)などで拘束起訴されたムン・ヒョンピョ元保健福祉部長官(61)に、懲役2年6カ月を言い渡した。国民年金投資委員会委員に合併賛成を指示し、国民年金に莫大な損害を与えた疑いで業務上背任の容疑が認められ在宅起訴されたホン・ワンソン元国民年金公団基金運用本部長(61)にも、懲役2年6カ月を言い渡し、法廷拘束した。

 裁判所はムン元長官の容疑をほとんど認めた。2015年6~7月にムン元長官が、部下職員らの前で「サムスンの合併が実現してほしい」という趣旨の発言をし、外部の専門家で構成された専門委員会の代わりに内部投資委員会で審議するようにして、合併賛成の議決を導いた行為などが、職権乱用に当たると判断した。裁判所は「ムン元長官が年金分野の専門家でありながら基金運用の独立性を侵害し、国民年金基金に株主価値の毀損という損害をもたらした」と明らかにした。また、ホン元本部長については「基金運用本部長として基金資産の収益性と株主価値を増大させる方向で株式議決権を行使すべき責務を果たさなかった」と指摘した。

 裁判所はムン元長官の圧力行使の背景に「サムスンの請託」または「朴槿恵前大統領などの大統領府の指示」があったかどうかなど、“犯行の動機”に対する判断は判決文に盛り込まなかった。現在進められているサムスン電子のイ・ジェヨン副会長と朴前大統領の裁判を意識したものとみられる。ただし、「両社の合併でイ・ジェヨンなど、サムスンの大株主に財産上の利益があった」いう点は明確にした。

 「サムスン賄賂」の見返りであり、不正な請託の一つに挙げられる国民年金のサムスン合併への賛成が不当性が認められたことで、特検と検察が朴前大統領とイ副会長の収賄容疑を立証するのに、やや有利な位置に立てるという分析もある。キム・ナムグン弁護士(元参与連帯執行委員長)は「今回の賄賂事件は、『イ・ジェヨンの請託』や『朴槿恵の指示』、『不正な指示の実行』という3段階で構成されているが、『国民年金の背任的賛成』という指示の実行結果が認められただけに、請託と指示を立証するのに一歩近づいたと言える」と評価した。

ヒョン・ソウン、キム・ミンギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)