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「友禅の宿」金沢感じて 簡易宿所、東山に8月開所

6/9(金) 2:09配信

北國新聞社

 昭和初期の町家を改装し、「加賀友禅」を室内に取り入れた外国人向けの簡易宿所が8月中旬、金沢市東山3丁目にお目見えする。友禅の生地や染色技法を取り入れたふすまやガラス戸を配置し、伝統工芸を身近に感じてもらう。周辺のひがし茶屋街には多くの外国人観光客が訪れており、金沢に伝わる文化の魅力を宿泊所でも伝える。

 簡易宿所「Yuzen旅(たび)音(ね)」は木造2階建てで、延べ床面積約50平方メートルとなる。市内の宿泊業者「こみんぐる」が手掛け、ふすまは友禅作家が白山市白峰地区の特産品「白山紬(つむぎ)」を使用して仕上げる。

 1階座敷のふすまは石川、富山両県に伝わる嫁入り道具「花嫁のれん」をイメージし、オランダのチューリップや日本の菊など世界各国を象徴する花を乗せた「花車(はなぐるま)」を描く。2階座敷のふすまには浅野川の友禅流しを描き、一部のガラス戸には加賀友禅の生地を貼り付け、室内を彩る。1日1組、5人までの限定で宿泊を受け付ける。

 「こみんぐる」は金沢市内で簡易宿所6施設を運営している。利用の7割が外国人観光客であることから、地元が誇る伝統工芸である加賀友禅をPRする宿所の設営を決めた。加賀友禅工房の金丸染工(同市材木町)に協力を依頼し、工房の友禅作家が絵柄をデザインした。

 今後は作家がふすまの下絵や彩色、のり落としなどの工程を進め、8月上旬に改装工事の完成を見込む。こみんぐる代表の林俊伍さん(30)=同市安江町=は「生まれ育った金沢を、外国人にも好きになってほしい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6/9(金) 2:09
北國新聞社