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FW安藤瑞季が圧巻のダイレクトボレー!スーパーエース2発で長崎総科大附が逆転V!:長崎

6/9(金) 22:38配信

ゲキサカ

[6.9全国高校総体長崎県予選決勝 長崎総科大附高 2-1 長崎日大高 トランスコスモススタジアム長崎]

 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ 南東北総体2017」サッカー競技(7月開幕、宮城)への出場権を懸けた長崎県予選決勝が9日に行われ、長崎総合科学大附高が長崎日大高に2-1の逆転勝利を収め、2年連続3回目の全国総体出場を決めた。

 昨年は出場権を手にしている長崎総科大附だが、夏の大会との相性は必ずしも良くないのが実情だ。今回の予選も準決勝・国見高戦は延長戦までもつれ込む死闘となり、長崎日大との決勝は相手に先行を許す苦しい展開となった。

「立ち上がりの悪い試合が多すぎる」。準決勝後にDF田中純平主将の話していた「課題」は、この長崎日大戦でも現実のものとなる。逆に長崎日大・亀田陽司監督は同じく準決勝終了後に「立ち上がりの15分を上手く入れれば」勝機ありという分析を披露していた。「まるで良くなかった。全然プレスがかからなかった」と小嶺忠敏監督が語ったとおり、最初の時間帯を上手くやり切ったのは長崎日大。30分にはボールを動かす攻めから外を突いての攻撃からFW石見和偉の先制点が生まれた。

「もうゴールしかないな!」

 ハーフタイム、長崎総科大附のロッカールームに小嶺監督のそんな声が響いたという。そしてその声に応えられる選手が長崎総科大附にはいた。U-19日本代表FW安藤瑞季である。

 試合の転機は、後半10分から抜群の運動能力を誇るストッパーの嶋中春児を前線に上げる作戦からだった。高さと速さを活かして前線の起点となることを期待されての起用だったが、直後の後半12分に試合を動かしたのは彼のもう一つの武器であるロングスローだった。長崎日大側も警戒していなかったはずもない攻撃だったが、左サイドから放り込まれたボールがニアの競り合いからこぼれると、抜け目なく詰めていた安藤がこれを胸トラップからのボレーで押し込んでみせる。「いるんだよなあ、あそこに」と歴戦の小嶺監督も唸った得点感覚で、まずは同点ゴールが生まれた。

 このゴールで少し気落ちも観られた長崎日大に対し、長崎総科大附は「最初の1点さえ取れば、もう1点取れる感じになるチーム」(田中)。同点ゴールからわずかに7分後だった。右サイド、MF中村聖鷹が挙げたクロスに対し、安藤は斜め後方にステップを踏んでマークを外しつつ、右足ダイレクトボレーで見事に合わせる。弾丸のようなシュートがゴールネットを揺らし、逆転ゴールが生まれた。

 このあとは長崎日大が懸命の反撃を試みたが、「失点シーンは悔しかった」と言うGK湊大昂の気迫のこもったビッグセーブにも阻まれて得点ならず。エースの2発で逆転勝利を飾った

 殊勲の安藤は「みんなのおかげ」と謙遜しつつ、「自分がやってやろうという気持ちしかなかった」と振り返る。トゥーロン国際大会から帰国して2日後には準決勝があり、その翌日に決勝というハードスケジュールであり、体調は決して万全ではなかった。しかも試合途中で右足を軽く傷めた素振りも見せていたが、「ピッチに立っているからには一所懸命にやらないと、応援してくれている人たちに失礼。痛いとか言ってられない」と、2つのゴールを叩き込んで、期待に応えてみせた。

 代表でのプレーを通じて「自分のやれることとやれないことがハッキリしてきた」という安藤は「決定力も迫力も足りていない。全国ではもちろん、ましてや世界ではまだまだ戦えない」と自身の出来にも実力にも満足した様子はない。勝負どころの準決勝・決勝で2試合連続2得点という結果は残したが、背番号10は進歩の歩みを止めるつもりはなさそうだ。

(取材・文 川端暁彦)

最終更新:6/9(金) 23:20
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