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メイ首相の将来は不透明に、離脱交渉にらんだ総選挙の賭けが裏目に

6/9(金) 6:18配信

Bloomberg

欧州連合(EU)離脱交渉をにらみ前倒し解散総選挙に踏み切った賭けが裏目に出て、メイ英首相の首相の座維持に疑問符が付いた。新政権の構成や離脱交渉の方向および開始時期が不透明になった。

8日投開票の英下院選挙では与党・保守党が過半数を失う見込み。離脱交渉は10日後に始まる予定だった。開票がほぼ完了した段階でBBCが示した下院(定数650)議席数の最新予測は、与党・保守党が318で、現有議席の330を下回り、全体の過半数である326に届かない。コービン党首率いる労働党は261議席と、29議席を上積みすると見積もられる。

どの党も単独で政権を構成できないハングパーラメントの見通しとなった。メイ首相は事態に幾分の安定を与えるため引き続き政権樹立を目指す意向を表明したが、保守党内から既に党首辞任を求める声が出ており、首相としてEU離脱交渉を率いることができるかどうかは不透明になった。

メイ首相は自身の選挙区メイデンヘッドで再選を決めた後に演説し、政権樹立に努めるつもりだと発言。「現在、英国が何よりも必要としているのは安定した時期だ」とした上で、「予測が示しているように、保守党が獲得票と議席で1位になったとしたら、こうした安定した時期を確保することが責務であり、われわれはそれを目指す」と語った。演説でのメイ首相の声は時折震えていた。

メイ首相はEU離脱に伴い欧州単一市場からも撤退する方針だった。労働党の離脱担当者、キーア・スターマー氏は「ブレグジットの極端なバージョン」を有権者が拒否したと指摘した。

EU残留派だったオズボーン前財務相は「ハードブレグジットは今夜、ゴミ箱行きになった」とコメントした。

ポンドは一時2%安となり、ロンドン時間午前7時7分現在は1.2721ドル。FTSE100種株価指数先物は0.2%高。

コービン党首は自身の選挙区で再選を決めた後、「政治は変わった。もとには戻らない。国民が財政緊縮政策はもうたくさんだと表明したからだ」と語り、メイ首相の辞任を促した。

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最終更新:6/9(金) 16:21
Bloomberg