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野村HD:法人関係情報の管理で法令違反、金融庁に報告へ-関係者

6/9(金) 12:15配信

Bloomberg

野村ホールディングスが国内営業支店での法人関係情報の取り扱いをめぐり、金融商品取引法に違反したとして、近く金融庁に届け出ることが複数の関係者への取材で明らかになった。

関係者によれば、野村証券宮崎支店の前支店長は昨年同社が上場主幹事を務めたコインランドリー運営会社のWASHハウスが、株式分割の検討に入るとの法人関係情報を1月下旬に取得。2月中旬のミーティングで、営業社員に株式分割の可能性に言及したという。社員は一般論として株式分割が期待できるとして、投資家に買い付けの勧誘を3月の株式分割の正式発表まで継続して行っていたもよう。

法人関係情報とは「公表されていない重要な情報であって顧客の投資判断に影響を及ぼすと認められるもの」を指す。金融商品取引法40条では、証券会社は取り扱う法人関係情報に関する管理や顧客の有価証券の売買等に関する管理について、不公正な取引を防ぐために必要かつ適切な措置を講じるよう求めている。業務上知り得た法人関係情報がインサイダー取引に利用されることのないよう、情報隔壁の再確認、情報管理の徹底が必要とされている。

関係者によれば、野村は4月、宮崎支店のモニタリングの結果、社内規則違反の可能性があることが判明、その後当時の支店長と営業社員らへの聞き取りや、顧客との会話録音を調べるなど内部調査を実施した。野村はこの時点で金融庁に法令違反の可能性があることを報告。同支店長は5月8日付で総務部に異動になった。

今回の内部調査では、同支店長が他人に利益を得させ、または損失を回避させるためにインサイダー情報を伝達したり売買推奨をした行為は認められなかったという。個人としては金商法には違反しなかったが、社内規定には抵触したとみられる。一方、証券会社としては法人関係情報の管理が不適切で、不適切行為を未然に防ぐ体制ができていなかったため法令に違反したとの結論に達した。金商法を実施するための内閣府令123条では、不公正な取引の防止を図るための適切な措置が定められている。

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最終更新:6/9(金) 17:58
Bloomberg