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中小企業の販路開拓 越境ECに注目 静岡県、支援へブース開設

6/10(土) 7:40配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 商品の販路を海外に求める中小企業が、国境を越えて商品を販売する越境EC(電子商取引)に注目している。県も2016年度末、中国での県産品ネット販売を目指す中小企業支援のため、低コストでの参入を支援する本県ブース「静岡館」を開設し支援態勢を固めた。

 越境ECへの関心の背景には、人口減で内需が縮小する一方、中国をはじめ急拡大する市場への期待がある。日本に拠点を置きながら海外に商圏拡大できる利点もある。一方、EC市場に集まる膨大な商品群の中、海外消費者の認知度をどう高めるかが課題だ。

 静岡館は中国・銀聯カード発行会社が運営する日本製品専門の越境ECサイトにある。これまでに26社(申し込み51社)が約110点を出品した。千点まで商品を募る。ただ、茶どころだけに、3~4割がお茶関連という傾向も。国内代理店チャイナコマースの原田昌紀社長は「容器などの差別化や商品入れ替えなど選ばれる工夫も必要」と指摘する。

 参入企業は多方向から顧客開拓に注力する。製茶問屋の小柳津清一商店(静岡市駿河区)は静岡館のほか、他国に開かれたECサイトを活用し、抹茶バウムクーヘンなどを販売している。しかし、出品後ただちに反響があるわけではない。実際に触れて食べてもらう機会を重要視し、代理店を介した中国の消費者向けイベント出品や海外出張する社員の販促など、今後海外での露出を増やす。

 菓子製造業のレキップ・ド・ニコ(磐田市)は市場成熟度や一昨年参加した現地商談会の手応えから、シンガポール向け越境ECサイトにターゲットを絞る。特注の菓子ギフトを受注する外資系企業との縁を生かし、取引先でシンガポールに拠点がある企業にアプローチするなど、日本国内からも足掛かりを作っている。

 「昨年までのブームは落ち着き、本格参入への相談が増えた」と話すのは、ウェブ制作事業あんどぷらす(静岡市葵区)の望月誠代表。15年から提供する自動翻訳や多通貨表示機能などを付加した越境EC対応のネットショップ構築サービス「ウルトコ」の受注は堅調という。一方、顧客の相談を通じ、ショップの継続にはマーケティング、現地のプロモーションを含め、連続性あるサポートが欠かせないことも見えてきた。他社とも連携した事業の仕組みづくりを検討しているという。

静岡新聞社

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