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私も藍キッズ 堀琴音は宮里の“ラストゲーム”で初勝利のチャンス

6/10(土) 17:57配信

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)

◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 3日目(10日)◇六甲国際GC(兵庫)◇6538yd(パー72)

【写真】盟友・藍と桃子は”笑顔”で抱擁

憧れの人の前で、悲願のツアー初勝利のチャンスを手繰り寄せた。3アンダーの28位タイから出た堀琴音が9バーディ、1ボギーの「64」をたたき出し、通算11アンダー。宮里藍の引退表明後初のゲームで、自身のベストスコアをマークして首位のキム・ハヌル(韓国)に3打差の2位タイに急浮上した。

インタビュールームでスコアを見直した堀は、思わず噴き出した。「きょうは4連続バーディもあって……。あ、5だ」。出だしの1番で3打目をピンそば50cmにつけてバーディ発進。その後、2.5mを沈めた6番からは、本人も“無自覚”だった圧巻の5連続バーディでリーダーボードを駆け上がった。

かつて堀のホームコースだった六甲国際GC。今大会は2015年に当地で開催された、男子の「日本オープン」で小平智の優勝をサポートした大溝雅教キャディも隣にいる。「65」で回った4月「フジサンケイクラシック」第1ラウンドで感じた“ゾーン”の再来。手応えは「きょうの5連続バーディは全部良いショットで、良いパットだった」と当時以上だったかもしれない。

国内ラストゲームの可能性があるヒロインを見届けようと、今大会は惜別ムードに後押しされた大ギャラリーが来場。21歳の堀にとっても、宮里は特別な存在だった。

7歳でクラブを握った小学生時代。香川県で行われた「大王製紙エリエールレディス」で初めてツアーを観戦した。「藍ちゃん、頑張れ!」と声援を送り、ラウンド後に列に並び、手にしたサイン色紙はいまも大切な宝物だ。同じプロゴルファーの道を歩み、「藍ちゃん」はいつしか「藍さん」に変わった。3週前、4位で終えた「中京テレビ・ブリヂストンレディス」に初めて練習ラウンドを一緒に回った。プレー中のメンタルコントロールの術を熱心に聞き、間近で一挙一動に目を配った。

だからこそ、夢のようだったラウンドの数日後、現役引退の報を聞いて驚いた。今週の再会で「びっくりしました」とつぶやくと、宮里は変わらぬ笑顔を向けてくれた。「『お騒がせしました』って。私なんかにもオモシロく答えてくれて…」

直近3戦で4位が2回。何度も味わってきた悔しさも、今週のためであったとすれば、喜んで受け入れられる。「藍さんが引退するこの大会で勝てたらうれしいし、思い出になる。絶対に頑張りたい」。待望の瞬間はまもなくだ。(兵庫県神戸市/桂川洋一)