ここから本文です

【有森裕子コラム】藤井四段、活躍続けるためには周囲が見守ることが大事

6/11(日) 12:03配信

スポーツ報知

 将棋のことは詳しくないですが、“スーパー中学生”藤井聡太四段の活躍や人となりなどはニュースで知りました。

 藤井君からは、おとなしそうな外見とは異なる内に秘めたこだわりというか、強い気持ち、譲らない性格というものを感じますね。プロ初戦で対戦した加藤一二三さんも「礼儀正しい」と褒めていましたが、その通りだと思います。

 かなりの負けず嫌いのようですが、私も子供の頃はそうだった気がします。負けるのを良しとしないというか、ムキになるところがあるというか…。陸上がその最たるものでしたが、本気になるものを見付けると、とにかく必死。諦めるということをしなかったと思います。その意味で戦う舞台は違いますが、似ているところがあるのかもしれません。彼の強みは力の使いどころを知っていて、肝心なところでその力を発揮できるところだとみています。

 彼もいつかは負ける時が来るでしょう。でも、その後も第一線で戦っていかなければいけません。まだ中学生ということもありますし、長く活躍を続けるには、家族をはじめ周囲がきちんと見守ってあげることが重要。ファンやマスコミと一緒に盛り上がらないように、いい意味で動じないことが大切です。周囲がオタオタすると、それは必ず本人に影響を与えますから。

 マラソン界でも数年に一度は無名の新人や初マラソンの選手が大会で好成績を出し「驚異の新人」「スーパールーキー」と呼ばれたりします。ただ、その選手がその後、全員活躍できたかといえば、そうではありません。つぶれてしまう子たちも数多くいます。本人が原因の場合もありますが、監督など周囲が守ってあげられなかったという例もあります。私が言うまでもないでしょうが、今回の活躍が一過性のものとならないよう、将棋界の先輩方も彼を正しい方向に導いてあげてほしいですね。(女子マラソン五輪メダリスト)

最終更新:6/11(日) 12:03
スポーツ報知