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アセアン最大の経済国、インドネシアの将来性と課題

6/10(土) 10:25配信

投信1

アジア地域内各国の成長見通しを国別に見ていく第2回目は、アセアン最大の経済国に成長したインドネシアを取り上げます。前回、アジア地域で今、最も注目されている国としてインドを取り上げましたが、アセアンで最大の経済規模を持つ国となったインドネシアにも注目が集まっています。

個人消費の堅調さを背景に景気も拡大

国際通貨基金(IMF)が5月9日に発表したアジア太平洋地域経済見通し(Regional Economic Outlook, May 2017)では、インドネシアの実質GDP 成長率は2016 年実績で+5.0%(前年比、以下同様)から、17 年は+5.1%、18 年には+5.3%と、緩やかながら成長ペースが加速すると予測されています。

景気は内需中心の堅調な拡大を続けています。リーマンショック後の急回復時である2010年の6.4%成長以降、緩やかに成長率が低下し2015年には4.8%成長となりましたが、2016年は期待したほどの成長ペースは取り戻せなかったものの、5.0%成長に復帰しました。インドネシア経済は緩やかに持ち直しつつあると評価できます。

これも前回指摘しましたが、世界経済が全体で3.1%成長であることを考えれば、相対的には良い数字であると言えるでしょう。

個人消費は堅調な拡大を続けています。その背景には消費意欲の改善と物価の安定があります。平均賃金が年6~7%のペースで上昇しているインドネシアで、物価上昇率が3%程度にとどまるということは、実質的な賃金の上昇感が大きいのです。物価は、消費活動を活発化させるに十分な低水準にあるといえるでしょう。

消費に関連する重要な指標である消費者信頼感指数は、2016年10月に約1年半ぶりの水準となる103.2まで上昇し、以来楽観と悲観の境目とされる100を超え2017年4月まで高い水準を維持しています。収入指数は一進一退ながら雇用指数は持ち直しており、景気の底入れが雇用不安を低下させ消費者マインドを改善させています。

耐久財に目を向けると、2017年のインドネシアの新車販売台数は、前年比5.0%増の111万3,000台に成長すると予想されています。政府支出の拡大や積極的な消費マインド、民間投資や輸出増加、新型車の販売開始など、需要拡大を支援する要因が挙げられます。

LCGC(ローコスト・グリーンカー)をはじめ、MPV(多目的車)、SUV(スポーツ多目的車)と需要予測も多岐に亘るようになり、堅調な成長が見通しされています。

また、家庭用品、文化・娯楽などの消費が伸びているほか、アクセサリーなど装飾品は高い伸びを示していて、消費の幅に広がりが見られます。所得水準が上昇する際には、物販方消費よりもサービス型消費の需要が、分野を広げながら拡大していきますが、インドネシアでも、同様の発展段階に入ってきていると言えるでしょう。

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最終更新:6/10(土) 12:00
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