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梅雨の季節はネガティブ思考にはまりやすいわけ

6/10(土) 7:05配信

All About

◆梅雨の日には、物事を深く考えすぎない方がいい

昼間でもうす暗くジメジメした天気が続く、梅雨。この季節には、何でもないことに落ち込みやすくなったり、憂うつな気分に浸りやすくなったりする人が増えるようです。いったいどうしてなのでしょう?

梅雨の季節ならではの認知の傾向を知るヒントに、「気分一致効果」という言葉があります。気分一致効果とは、よい気分のときには物事をポジティブに評価しやすく、悪い気分のときにはネガティブに評価しやすい効果を意味します。

梅雨のうす暗くジメジメした日には、「今日はいやな天気だな」というネガティブな思いが浮かびがち。こうして気分が悪い方向に向かうと、物事の捉え方もネガティブ方向にシフトしていき、何でもないことを悪い方向へ、悪い方向へと考えてしまいがちなのです。

したがって、梅雨の天気の悪い日には、物事をあまり深く難しく考えすぎない方がよいのです。「○○さんからメールが来ない」→「私のこと嫌いなのかしら?」、「この仕事、なかなか終わらない」→「俺、仕事ができないのかも」というように、どんどん悪い方向に考えすぎてしまう可能性があるからです。

◆「悲しい話」を夜にしてはいけない訳

梅雨の話題から少しずれますが、「気分一致効果」を象徴する興味深いエピソードをお話しましょう。漫才師の島田洋七さんは著書『佐賀のがばいばあちゃん』(徳間文庫)で、祖母のサノさんが幼い頃の洋七さんに語ってくれた「悲しい話は夜するな。つらい話も昼すれば何ということもない」という言葉を紹介しています。

当時、育ち盛りの洋七さんを育てていたサノさんは、その日の夕食にも困るほど貧しさの中で生活していたそうです。「明日の米もないのに、この子をどう育てていけばいいのか」と、頭を抱える毎日であったろうと想像します。

そんな生活の中でサノさんがつぶやいたのが、上の言葉です。暗闇の中で物事を考えても、何にもならない。おてんとうさまの下で考えれば、また違う考えが浮かぶだろう――。サノさんは、そんな思いでこの言葉を語ったのではないでしょうか。戦中戦後の激動期を生き抜いた人が、体験の中から紡ぎ出した「気分一致効果」を伝える知恵の言葉です。

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最終更新:6/10(土) 7:05
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